ボイトレで喉が強くなったら、長時間・何曲も続けて歌うマラソン練習に挑戦!

ボイストレーニングで出す声、つまり各種アンザッツであったり裏声や地声であったり・・・そういった声の質を高めていくことは、そのまま日々の練習の質を高めることです。

アンザッツであれば、それぞれに求められている声のキャラクターに如何に近づけられるか?・・・出す声にノイズや雑音が意図せず入り込んでいないか?・・・また、最大の声量を求めていけるか?・・・そういったことにこだわっていくことによって練習の質は高まってきます。

しかし「ボイトレで出す声」が如何に素晴らしくても、それらが活用されるのはあくまでも”歌”においてです。(人によっては”会話の声”であるでしょう)

誰も”各種アンザッツを極めたい!”という目的でボイトレしている人はいないはずです。

ボイトレに集中するあまり「ボイトレで出す声を極める」ことが目的へと替わってしまうこともありがちです。

これは僕自身も身に覚えがあります。自分のボイトレで出す声を極めることに喜びを見いだしてしまうこともあります。まあ、ボイトレで出す声を極めることが結局が上手く歌う事へと結びつくことは事実なのですが・・・僕がクラシックギターを学んでいた頃もこういった事が起こりがちでした。「左手(弦を押さえる方)のフォームがこんなに美しくなった!」と、悦に入って喜んでいたものです。けれどギターを練習する目的は「美しい左手のフォーム」を習得することではなく「人を感動させる演奏」であることは言うまでもありません。(実際のところ、左手のフォームが割と出鱈目な世界的ギタリストもたくさんいます)

さて、この記事ではボイトレすることの本来の目的である「歌うこと」、実際の「歌の練習」で、かつて僕が行なっていた「マラソン練習」について、メリット・デメリットなどを書いてみたいと思います。

お付き合いください。


マラソン練習のやり方

僕はかつて大体一週間に一度くらいのペースで”とにかくぶっ続けで歌いまくる”という練習を行なっていた時期があり、それを「マラソン練習」と呼んでいました。

やり方は簡単!とにかく車に乗って歌いたい曲を順番に流しながら、それに合わせてひたすら歌うのです!

時間にして1時間以上は歌い続けていたと思います。とにかく疲れるまで、嫌になるまで歌っていました。

当時の僕は、週に何度もステージで歌うという仕事に就いたばかりだったので、とにかく「練習しなければ!上手くならなければ!」とばかり考えていました。ボイトレの知識を持たなかった僕は「たくさん歌う」ことで喉が強くなる!と信じていました。

 

マラソン練習のデメリット

まずはこの練習のデメリットを書いておきたいと思います。

ボイストレーニングによって機能回復されていない喉にとって、自己流で長時間歌い続ける事は危険です。

まずほとんどの場合は「地声を張り上げ気味」で歌うことになると思いますが、これは声帯結節などの心配もあり、注意が必要です。

それから、ボイトレをしないで(声や喉のことを勉強しないで)歌だけを歌うことは「声の固着」を生みます。ボイトレとは「普段使わない声を出して、喉の筋肉のバランスを整えること」とも言えます。歌の練習ばかりだと、やればやるほど出せる音域が狭くなっていくことさえあり得ます。

上に「張り上げ気味になる」と書きましたが、女性の場合は張り上げる事が出来ずに、弱くソフトにしか歌えない人もいるかもしれません。けれどもそれとて「声の固着」を進めてしまうことには変わりありません。張り上げられないタイプの人は、地声の力がとても弱く、高い音では裏声と地声が”不適切に”混ざってしまっています。ボイストレーニングで最初に取り組まなければならないことは「地声と裏声を分離させること」です。こういうタイプの人は「歌えば歌うほど、どんどん地声と裏声を不適切に混ぜてしまっている」とも言えます。

 

マラソン練習のメリット

この練習にはメリットもあります。(もちろんボイトレによって声の機能回復がある程度進んでいれば、が前提ですが)

続けて何曲も歌うことは喉の耐久性・スタミナを見る上で必ずやっておくべきことです。一曲では破綻しないけれど数曲歌うとダメになる・・・こういった自分の喉の能力を知ることはとても大切です。(ライブなどで歌うためには、自分の喉が何曲”もつ”のか、知っておきたいものです)

また、声の破綻を回避する方法を試す場でもあります。

呼吸を強くしたい衝動にかられ、張り上げ気味になる・・・声が裏返りそうになる・・・そういった声の破綻をリアルタイムに回避するためには色々な方法が考えられます。そんな実践的な練習にもなります。

声の破綻を回避する具体的な方法とは・・・「鳴き声のようなトーンをいれる」「フレーズの最後を裏声に逃がす」「しゃくる」「ビブラートをかける」などです。”裏声の足場”が崩れると声は破綻に向かいます。例に挙げたような色々な方法で瞬時に”裏声の足場”を回復させることができますが、それも普段からよく練習しておかないと中々身に付きません。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

マラソン練習・・・機能回復されていない喉にとっては危険が多いですが、ボイトレがある程度進んでいるなら時々はやっても良い練習だと思います。

長時間歌うことでしか分からないことはたくさんあります。

僕は車でやっていましたが、一人カラオケやレンタルスタジオなんかでやっても良いですね!

ボイトレを頑張ったから、ちょっと喉が強くなったかも!と思ったなら、一度挑戦してみてください!

 

以上、ご精読ありがとうございました。

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