「気楽に一曲、歌ってみました」カテゴリーでは、その名の通り”気楽に歌った歌唱サンプル”を載せていきたいと考えています。これまでの「歌唱サンプル」はどちらかといえば”頑張って歌った”という印象の歌が多かったのですが、こちらのカテゴリーは、僕が長くレパートリーにしている曲や歌いたい曲、それも割合”気楽に歌える”曲を取り上げていきたいと思います。
なので必ずしも”ボイトレ的分析”を伴わないものになると思いますが、これを読んでくれた人・聴いてくれた人が「ああ、私の知らないこんな素敵な曲があるんだ!」と、その曲のオリジナルバージョンに興味を持っていただければ幸甚です。
僕自身の趣旨としても、とにかく”気楽に”歌うことを心掛けたいと思います。録り直しも出来るだけ少なくしたいと考えていますので「音程、外れてるやないか!」「リズム、走ってるやん!」といったお叱りも出てくるとは思いますが、そのあたりご容赦くださいませ。
蚊の鳴くような声・・・辞書によると「蚊の羽音のように、かすかで弱々しい声」とあります。今回歌ってみたのはビーチボーイズの「オール・アイ・ウォナ・ドゥ」という曲ですが、この曲のリードボーカル・・・僕は”蚊の鳴くような声”と表現するのがピッタリなように思います。
歌っているのはビーチボーイズの低音担当・マイクラブ氏です。「マイク(MikeLoveのこと、名前です)は声量が極端に乏しいので、いつもマイク(こちらはマイクロホンのことです)にかじりつくようにして歌っていた」と、メンバーからも揶揄されるほど彼はボーカリストとしては声量・音域ともに不十分であったようですが、この曲で彼はその”声の不十分さ”を活かしたボーカルを披露していると思います。儚く弱々しく・・・そんなボーカルスタイルが、この曲の、今にも壊れてしまいそうな魅力にピッタリとマッチしています。
またビーチボーズのボーカルスタイルの特徴である、地声とミックスされていないファルセットボイスもところどころで使われています。
僕もマイクラブのように儚く歌おうと努力しましたが、どうしても不必要なパワフルさが声に現れてしまいます。「オール・アイ・ウォナ・ドゥ」でのマイクラブの声は決して”ボイトレ学習者が目指すべきもの”ではないかもしれませんが、彼の弱々しい声で歌われていなかったら僕は「オール・アイ・ウォナ・ドゥ」を好きにはならなかったと思います。「正しい事=美しい事」では必ずしもありません。いやあ、音楽の美しさとは、本当に不思議で奥が深いものですね。
以上、ご精読ありがとうございました。
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