冬はボイトレ学習者やボーカリストなど、声を使う全ての人にとって過ごしにくい季節ですね。
空気が乾燥していて喉に悪く、風邪やインフルエンザが流行し、一度ひいてしまうと中々治りにくい場合もあります。
特に困るのは咳ですね!身体はもうすっかり元気なのに、咳だけがいつまでも残る・・・治ったと思っても何かの拍子に咳込むともう止まらない!・・・そんな状態が、下手をすると1~数か月続くことさえあります。
腹式呼吸によって大量の呼気を声帯に当て続けていた頃の僕は、それこそ風邪をひかずにシーズンを終えることがなかったほどです。毎年のように風邪をひき、そのたびに声の調子を大きく崩していました。頻繁に病院にもかかっており、そのたびに「フルタイド」という気道の炎症を鎮める吸入薬を出してもらって、その冬を何とか乗り切る・・・正に毎日のライブが綱渡り状態だったことを思い出します。
「フルタイド」とは、本来は喘息の発作を鎮めるためのステロイドの薬です。なのでお医者さんからはいつも「あまり続けて使わないように!吸入後は必ずうがいをするように!」と厳しく指導を受けていました。ステロイドは炎症をたちどころに抑えてくれますが、その分副作用も大きいので・・・そんな薬に毎年のように頼っていたなんて!今考えると、あの頃の自分の行動が恐ろしくすら思えます。
さて、他のブログ記事でも書いたように僕はこの度(本当に久しぶりに)本格的に風邪をひいてしまい、しつこい咳に悩まされました。
このブログでは、そんな咳に悩む最中に気付いたことについて書いてみたいと思います。
お付き合いください。
治まっていた咳が突然出始めたのは車の中でした
身体からは風邪の影響もすっかりなくなり咳もやっと治まってきたある日、僕は車で移動していました。そして電話がかかってきたため、イヤホンマイクを付けて話しながらの運転となりました。
外は雨が降っていて車内が少し寒く感じたため、僕は車のエアコンをオンにしました。
すると、それまではすっかり治まっていた咳がまた激しく出始めたのです!本当にエアコンを入れたその瞬間から!と言っても大げさではないほどです。エアコンのスイッチを入れた途端、咳のスイッチもオンになった!・・・本当にそんな印象です。
あまりに咳が酷いので、車を一旦止めて電話も切ることにしました。(電話の向こうの人もとても心配していました。それほど酷く咳が続いたのです)
一旦、外に出て少し休憩してから車に戻り、今度はエアコンをつけずに運転を再開すると、さっきまでの咳は嘘のように治まりました・・・
狭い車内でのエアコンは乾燥を強め、咳を誘発するようです
結局、車のエアコンが車内を瞬く間に乾燥させ、治まっていた咳がまた出始めて止まらなくなったのでしょう。
その日は雨降りだったので、窓を開けて換気できなかったことも悪条件でした。
でも、よく考えてみると当然のことのように思います。あんな狭い車内を乾燥させて、その上で電話で話しているのですから・・・病み上がりの僕の喉は悲鳴をあげたのでしょう。
咳は”癖”になります。「咳が出ない状態」を何日か続けないと中々治りません。
風邪のあと、いつまでも残る咳は、なにか”身体に咳が癖づいてしまっている”という感覚があります。
咳は本来、気道に残ってしまった異物を外に出すための”身体の防御反応”だともいわれます。
けれど、もう”防御反応”としての役割を終えてからも、咳は”癖づいて”出続けているような気がします。
なので、完全に治るまでは上に書いたような乾燥を出来るだけ防いで「咳が出ない状態」を何日も続けて、付いてしまった”咳の癖”がとれるまで油断しないことが大切だと感じました。
まとめ
この記事で書いたことは、あくまでも体験からの僕の個人的な感想なので医学的・生理的根拠はありません。
けれど車内のエアコンは、どう考えても喉に悪いだろうなあと思います。
普通、家にいる時はエアコンの吹き出し口のすぐそばで過ごすことはあまりありませんが、車の中では乾燥した熱風が身体を直撃するので・・・
部屋の乾燥を防ぐために「軽く絞ったバスタオルを吊るす」という加湿の方法があるようです。となると車内で濡れタオルを置いておくだけでも効果はあるのではないでしょうか・・・
とにかく、咳は「出ない状態」を何日か続けないことには中々完全には治らないので・・・長引く咳の時は少し神経質に「乾燥」を避けた方が良いでしょう。
以上、ご精読ありがとうございました。