普段は60点ボイトレ、週に一度は100点ボイトレ。量は質を凌駕する

「まずは60点を目指すことが、仕事を円滑にこなす為には重要である」・・・”仕事術”のようなキーワードで検索すると、よく目にするフレーズです。

ブログを書いている人の文章を読んでいても、よくこの「60点仕事」ついて書かれているものを見かけます。ブログを書くにおいても、完全な「質重視=100点満点を目指すべき派」と「量+ある程度の質=60点でこなす派」に分かれます。どちらが正解というものでもないとは思いますが、僕自身は100点を目指すと途中止めするという自分の性格が良く分かっているので「60点派」に身を置くことに決めています。

さて、ボイトレは”効率よくこなす”といった種類のものではありませんので、理想はもちろん100点の練習を毎日続けることだとは思いますが、時間や場所の制約から毎度毎度、質的に満足のいく練習ができるわけではありません。むしろ「今日はこれくらいで・・・」と、良い意味での妥協も必要でしょうし、やる気の浮き沈みもある中で長く続けるためにはその方が現実的だとも思います。

そんな内容で書き進めてみたいと思います。

お付き合いください。


とりあえず続けることを目標にする

何度も書いて恐縮ですが、まずはボイトレを続けることを考えるべきでしょう。

そうなると当然「完全な質重視=100点満点」の練習を続けることは、ほぼ不可能です。

気力・体力・時間・場所・・・すべて揃った状態でボイトレ出来ることの方が稀なので、毎日完璧にやるという考えは捨てた方が良さそうです。

気合を入れて人生を賭けて始めたのに、意外に早く情熱を失ってしまう事はよくあります。つまり情熱が空回りしてしまうのですね。反対に「何となく始めたこと」がとても長く続いたりもします。人から進められて何となく適当に始めたことを、気が付けば10年も続けていた!・・・「適度な情熱」の方が長く続くことも多いです。

 

普段の日は「60点ボイトレ」

仕事のある普段の日は、無理をせずに60点ボイトレで済ませても良いと思います。

ただでさえ時間がない平日の夜に、例えば「各アンザッツの音質にとことんこだわって」練習することは中々難しいと思います。

そんな時は「さらっと1回」、ルーティン的にこなす程度でも良いでしょう。

理論上も経験上も「耳の疲労」は体全体の疲労に正比例します。体が疲れている時は、耳はあまり良い仕事をしてくれません。また、耳の集中力が持続するのはせいぜい数分だとも言われます。

 

週に一度は「100点ボイトレ」

そして週に一度、例えば休日にまとまった時間が取れたなら、その時にたっぷり練習してください。

その時はもちろん「練習の質」にもこだわるべきでしょう。

例えば、メッサディボーチェをとことんやってみる・アンザッツの音質音量ともにこだわってみる・・・そんな風に質の高い練習を目指してください。

そして、練習をやり終えた時「充実度100点満点」なら、きっと良い練習が出来ているでしょう。

「質の高い練習」とは「自分の声を良く聴いて」行うという事に等しいです。声の破綻がないか?求めている音質に近づいているか?・・・など「聞くことに」集中して練習してください。

アンザッツの「もっと声のキャラクターを際立たせる」「もっと大きな声量を出す」・・・といった充実した練習は気力と体力の助けがいります。またこんな時は、各アンザッツの「音を揺らしてみる」「音を長く伸ばしてみる」といった練習も是非やってみてください。

 

量は質を凌駕する

度々ブログの話で恐縮ですが、上で書いた「質か?量か?」論争の中に「量は質を凌駕する」という印象的な言葉がありました。

100点の記事を書けることは素晴らしいことだけど、そんな上質な文章も数があまりに少なければ値打ちも半減する。たとえ一つの記事は完ぺきとは言えない60点のものであったとしても、それを100も200も積み重ねていけばその積み重ね自体が「質」となる。また「量」をこなすことによって結果的に質も上がってくる。といった論法です。

僕はこの論法にとても共感できます。そしてボイトレにも通じるところがあるように思います。

例えば、音質的に完ぺきとは程遠いアンザッツの練習でも、何度も行うことで(目指す音質へのベクトルさえ合っていれば)必ず求める音質へといずれ近づくことが出来ます。また声区の分離や強化の副次的な効果もあるでしょうし、メンタルコンセプト力も鍛えられると思います。全ては「量」をこなすことによってしか生まれません。

気力・体力ともに充実していて時間もたっぷりある時を狙って練習する・・・これでは絶対的な「量」が足りません。そしてもちろん「量が質を凌駕する」ことも起こるはずはありません。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

色々と書いてきましたが、平たく言うと「時間のないときはそれなりに」「時間があるときはしっかりと」練習してもらいたいという事です。

僕の周りの人たちを見ても「これとこれとこれが揃ってから始めよう」と考える人は、物事が長続きしない傾向があるように思います。「足りないものもあるけど、とにかくやってみよう」と考える人の方が結果的に忍耐強く物事に取り組めています。

「量と質」・・・もちろんバランスの問題だとは思いますが、ボイトレが「声を出す」というとても”野性的”な訓練であることを考えると、少なくともあまり考えすぎること(質にこだわりすぎること)は方向性を誤るように思います。

 

以上、ご精読ありがとうございました。

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