初ライブから一夜明け、録音を聴いて反省。音程は?テンポは?今後のボイトレは?

さて、前2回の記事ではライブに、それも”初めてのライブに”出演するための心構えや具体的なウォーミングアップなどについて書いてきました。

まあ、しかしライブでは予期せぬ事が起こるものです。失敗や後悔のないライブなんて中々味わえないものです。

実際、僕も出演したライブに関して「今日は最高だった!」という感想を持ったことはありません。もちろんお客さんが良い反応をしてくれて「盛り上がった!」と感じたことはあります。けれど、こと歌に関しては本当に予期せぬ様々な問題が降り掛かってくるものです。

さて、あなたが昨日終えた初ライブ。当然のことながら録音を聴き返して課題をリストアップして改善していかなければなりません。

この記事では、あなたが次回のライブでレベルアップするためにやるべきこと、そして今後のボイトレへの取り組みについて書いていきたいと思います。

お付き合いください。


録音を聴き返してみましょう

ライブの録音には、現状のあなたの喉の「機能回復具合」が、残酷なほどあからさまに記録されているはずです。

昨夜の記憶の中で「上手く歌えなかった・・・」と感じた曲は予想に違わず「上手くはない」でしょうし、「上手く歌えた!」と感じた曲でさえ、冷静になって録音を聴くと「それほどでもない」と感じるかもしれません。

(僕の経験上、強く言えることですが)録音されているあなたの歌に、あなた自身が「上手くない・それほどでもない」と”主観的に”感じたなら、それは”客観的な事実”です。それは他の誰にとっても「上手くない・それほどでもない」ということを意味しています。

けれどそれで良いんです!そのための録音なのですから。自分の歌声を客観視することから全てが始まります。

喉の機能が未熟なうちはライブの録音を聴くと憂鬱な気持ちになるかもしれません。けれどそれは”理想とは程遠い”ことをあなた自身が理解していることを意味します。(啓発的な言い方になりますが)理想とのギャップを埋めていけば良いわけなので、録音を聴いて憂鬱な気持ちになることはむしろ喜ぶべきことです。

 

問題点をリストアップしてみましょう

録音を聴くと分かる、歌の問題点をリストアップしてみましょう。以下に、まだライブに不慣れな人に現れやすい”現象”を2点あげてみます。

音程が不安定

録音されたあなたの歌声からは、「完全に音を外した!」というケースはもちろんのこと、「何となく音程がしっくりこない」といった微妙なピッチのズレが感じられるかもしれません。

例えば下記のような具体的な音程に関する”現象”は、それぞれ青字のような原因が考えられます。

  • 高い音程に届いていない・高い音がフラットしてしまっている→息の力で無理やり高音を出そうとしている・裏声の力不足
  • 一定の音域での音程がしっくりこない→声区融合が甘い
  • 一定の母音で音程が外れている→母音の純化が甘い・不得意なアンザッツがある
  • 低い音域でフラットする・シャープする→喉頭の位置が意図せず動いてしまっている・地声の力不足

(上記はあくまでも原因の一例です。実際には種々の問題が複雑に絡み合っていると思います)

 

歌が走っている

録音を聴くと、なんだか歌に落ち着きがないように聴こえる・・・バックの演奏に比べて歌が慌てているように聴こえる・・・

こういった現象を「歌が走っている」という言い方をします。ライブに慣れていない人の歌は「走る」ことがほとんどです。

この「歌が走る」現象は、良いことは一つもなく悪いことばかりだと考えてください。

お客さんに「落ち着きのない印象」を与えることはもちろん、喉の機能的にも”崩壊へまっしぐら”といったことになりかねません。

反対に”たっぷりと歌う”ことには、良いことがたくさんあります。母音をしっかりと歌うことは声区融合を促進させます。また、難しい箇所はたっぷりと歌う事を強く心がけないと、不必要な呼吸のサポートを生むことにもなります。

テンポは、思い込みと実際とではギャップがあるものです。何も考えないで演奏に合わせたつもりで歌ったなら「少し走り気味」になることが多いと思います。反対にお客さんが聴いて「どっしりとして落ち着いている」と感じるためには、相当”たっぷりと”歌う必要があります。

 

今後のボイトレへの取り組み・・・今までと何も変える必要はありません。

では、今後どのようにボイトレを進めていけば良いのか?

「なるほど!私は音程に難があるから、音程に特化した練習をすれば良いんだな!」・・・決してそういう問題ではありません。

ボイストレーニングとはあくまでも「喉を機能回復して声を自在にする」ため”だけ”に行うものです。

もちろん「母音の純化」「アンザッツ」「融合の練習(レジストレーション)」など種々の練習メニューがありますが、全ての根っ子は繋がっていると考えてください。「何か一つの問題だけが解決する」また「何か一つの問題だけが取り残される」ということはあり得ません。

ボイトレとは、声に関する一切の全ての問題を無くしていくために行うものなのですから。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

ライブの録音を聴いて幻滅することもあるとは思いますが、ことボイストレーニングに関しては”時間がかかる”ものだと認識してください。(少なくとも年単位、歴史的な実績からは6~10年)

「音程が合わなかった」「声が裏返った」「最後の曲で声が掠れた」などの”現象”は、現状のあなたの喉においては、いわば当たり前のように現われているだけだと考えるべきです。

これからもボイトレを進めていけば、次回ライブ次々回ライブと、あなたの喉はどんどん自由さを増し、声は魅力に溢れたものになっていくはずです。

喉の機能回復、声の改善は(正しい方法で取り組みさえすれば)約束されているのです。

ぜひ、今後もボイトレを続け「上手く歌えた!」と胸を張って言えるようなライブの録音を残してもらいたいと思います。

 

以上、ご精読ありがとうございました。

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