悔しさをバネにボイトレする 「上手く歌えなかった」は成長への原動力

「悔しさをバネにする」というと、根性論的なもののように捉えられがちですが、「悔しい」という気持ちがなければ、その先の成長は見込めないでしょう。

「悔しさ」は、何かを学ぼうとする時の原動力となる感情です。

これには初心者も超ベテランも関係なく、上手くなっていく人には絶えず「悔しい」という思いが付いてまわるのでしょう。

今回は、この「悔しい」という感情について色々と書いてみたいと思います。

お付き合い下さい。


悔しい=出来るはずだった事が出来なかった!

ある生徒さんが、レッスンの最初に「前回のレッスンでは上手くいかなかったので悔しかったです、今日は頑張ります!」と言いました。

その人は前回のレッスンでは確かに調子が悪そうでしたが、そんなに感情を表に出すような人ではないので、「悔しかった!」と感じていたことは僕には伝わらなかったのですが・・・

そして、今回のレッスンでは正に「悔しさをバネにして」、練習の成果が感じられる声を聴かせてくれました。

「悔しい」という感情を持つという事は、相応の練習をしてきたという事ですね。何もやらなかった人は「悔しい」とは思わないでしょう。

この生徒さんが前回レッスンから今回レッスンの間で、どれだけの練習をしてきたかは詳しく聞いていませんが、前回のレッスンで上手くいかなかった事が、その後の練習を質・量ともに向上させたことは間違いないと思います。

「悔しい」という感情は、練習の意欲を高めてくれます。

発表会やライブで上手くいかなかったのならいざしらず、カラオケで友人の方が上手かったり、また自主練習やレッスンレベルでいちいち悔しがるものなのか?もちろんです!デイリートレーニングで良いアンザッツが出せなかった、レッスンで思うような発声が出来なかった・・・こんな事でも「いちいち悔しがる」人の方が、成長は間違いなく早いと思います!

 

悔しさをコントロールする

ボイトレを続けていると、「僕、ちょっと上手くなったかな?」と思う時が段階的に訪れます。

声はなだらかな上昇カーブではなく、一時の停滞期を経て、ある時突然、急カーブを描くように成長する事がよくあります。

こんな時はパッと目の前が明るくなって、何か難しい歌も歌えるような気分になってきます。

こんな時(少なくとも僕は)、ちょっと調子に乗って練習量が減ったりします。つまりモチベーションが停滞してしまうのですね。

何年もボイストレーニングをやっていると、こんな「急カーブのような成長」を感じる事も何度もありました。そんな時は、僕なんかは「名歌手の仲間入り」みたいな気分になったりもします(笑)

そういう「モチベーション停滞期」に、意図的に「悔しさ」を呼び起こす事が出来たなら・・・また再び練習に熱を入れて取り組めるようになるでしょう。

例えば「youtubeなどで、自分が歌いたい曲をアマチュアの人がカバーしている動画を見る」というのはどうでしょうか?

投稿されたカバー曲の動画は(おそらく厳選されているという意味でも)、とても素晴らしいものがたくさんあります。

しかも投稿者たちは、その歌のオリジナルの歌い手ではなく、ほとんどの場合プロ歌手でさえありません。

そんな素晴らしいカバー動画を見る事で「悔しさ」を呼び起こす事は可能です。

さらに、動画への視聴者からのコメントも読んでみて下さい。色々な国の言葉で、何十~何百というその人への賛辞がたくさん並んでいます。これらを読むと「悔しさ」は極限に達します(笑)しかもこの称賛されている人はプロ歌手ではありません。

上記は一例ですが、こんな風に「悔しさをコントロール」出来たなら、また充実した練習へと戻っていく事ができ、その後の成長にも拍車がかかると思います。

 

「悔しい」感情を失った時に成長は止まる

上記の例ではありませんが、カバー曲の投稿動画を見ても「才能のあるやつは違うなあ」「どうせ、もともと歌の上手い人だろう」といった感想しか得られなかったら・・・

おそらく、その後の大きな成長は難しいのではないでしょうか?

また、かつては「悔しい」という感情を持っていたのに、勝手に自分の中で限界を感じて、その感情を封じ込めてしまう人がいます。これはとても勿体ない事だと思います。

大ベテランでも、頻繁に大いに悔しがる人は力が落ちないと感じます。良い意味で「大人げなく悔しがる」からこそ、力を維持し、また新しい領域へと踏み込んでいけるのでしょう。

 

まとめ

「悔しがる」事は、とても素晴らしい感情です!

「悔しい」と感じるという事は、「出来るはずだったのに!」という気持ちの現れです。

「悔しい」と口に出来る人は「ちゃんと準備してきた」人だけです。

出来なかった時「悔しい」と思えるように、日々精進していきたいものです。

 

ご精読ありがとうございました。

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