【歌唱サンプル】言葉でリズムを作る、アメリカ英語を意識する、とにかく「成りきる」

「丁寧に歌うこと」・・・これは本当に大切なことです!

第一に、歌全体に”整然とした”印象が生まれます。(僕は丁寧に歌われた歌は「上品だ」と感じます)

そして実は、喉の機能的にも丁寧に歌うことで得られるメリットはたくさんあります。例えば「母音を丁寧に形作ること」は喉の一番自然な形・状態を引き出します。つまりリラックスした喉の状態で歌うためには母音を丁寧に歌う事は欠かせないことなのです。

では「アップテンポの歌」と「スローなバラード」では、どちらが”丁寧に”歌いやすいかというと、それはもちろん「スローなバラード」の方です!

テンポがゆっくりなので、歌い手の頭と体は一つ一つのフレーズに充分に反応できる余裕があります。(もちろん、スローな曲ならではの”(精神的にも肉体的にも)持ち堪える”という、別の難しさはあります)

アップテンポの曲で「丁寧さ」を失わず、言葉(母音)を明瞭に歌っていくことは最初はとても難しいことです。

けれど、ボイトレすることによって喉の反応速度はどんどん速くなっていきます。初心者のうちは曲のスピードに全然反応できず、言葉があやふやになったり細かい音程を取れなかったりすると思いますが、喉の機能回復が進むとともに、イメージしたことに喉が瞬間的に応えてくれるようになります。

さて今回の歌唱サンプルでは、1960年代のソウルバンド「ラスカルズ」の”Good Lovin’”を取り上げてみました。リズミカルな楽しい曲ですが、ボーカルは意外にもブルージーでソウルフルです。(「ラスカルズ」というバンド名がちょっと可愛らしいため、”意外な”ボーカルスタイルに感じるのでしょうか 笑)

ラスカルズは全員白人で構成されたバンドです。メンバー全員が黒人音楽から強い影響を受けており、演奏や歌のスタイルはとても”ソフルフル”です。そんなことからラスカルズは「ブルーアイドソウルバンド」つまり、青い目の(=白人の)ソウルバンドと呼ばれています。

 

言葉でリズムを作る

試しに、この曲のメロディーがバイオリンで演奏された場合を想像してみて下さい。・・・

多分、恐ろしいくらい”不似合い”なのではないでしょうか?

何故かと考えると、バイオリンには”音のアタック”が無いからです。この曲の持つパーカッシブ(打楽器的)な印象はバイオリンのような”音の立ち上がりの遅い”楽器では表現しにくいのです。

なので、ボーカルも”まったりとした”ものではなく、パーカッシブでアタックの強い表現をすることが必要です。

この曲のタイトル”Good Lovin’”にある「g」の子音は、そんなパーカッシブな表現にピッタリで、「good、good、good」と連呼するだけでリズムが生まれてきます!

この曲に関しては「言葉が曲のリズムの中枢部分を担っている」とさえ感じます。

 

アメリカ的な英語を意識する

歌詞(特に母音)の”歌われ方”は、聴き手のその曲に対する印象にとても大きな印象を与えます。

英語の歌詞の歌でもイギリスとアメリカでは、その”母音の歌われ方”が少し違っていて、そのことが曲のサウンドを形作る一要因にもなっています。

例えば「ア」の母音は、アメリカ英語ではもっと潰れたような音で歌われ、むしろ”エ”に近いという印象です。そんな”母音のサウンド”は、その曲が持つ何とも言えない特有の「香り」であり、決して無視できない大切な要素です。

 

とにかく「成りきる」!!!

幼稚な言い方に聴こえるかもしれませんが、そのボーカリストに「成りきる」ことは、とても大切なことです!

聴き込んだ憧れのボーカリストに「成りきる」ことは、目指している声を出すための喉の反応を助けてくれるはずです。

僕は、ラスカルズのボーカリスト・フェリックスキャバリエの声が大好きです!

やっぱり好きな声の歌手をコピーするのは楽しいものですね!

 

以上、ご精読ありがとうございました。

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