あいつに負けた!振り向いてもらえなかった僕の声。ボイトレ学習者として、ボイストレーナーとしてのプライド

アラフィフになると、若い頃はとても楽しく感じていたことが苦手になったり、反対に以前は何とも思わなかったことが妙に楽しく感じたり・・・人間、歳を重ねると食べ物の嗜好が変わるごとく、遊びの嗜好も変わるものですね。

僕自身の傾向としては、人混みに出る事がとても億劫に感じるようになりました。若い頃はガヤガヤしたところに飲みにいったり繁華街を歩いたり、それなりに楽しんでいましたが、今はどうにも足が遠のいています。近頃、とっても出不精になってきています。

そんな僕でも数か月に一度、外出を楽しみにしている行事があります。大学卒業後、最初に勤めた会社の元同僚たちとは未だに親交が深く、定期的に集まっては散策を楽しんだり少々お酒も呑んだりしてリフレッシュしています。気の置けない中年4人カラオケに興じ、僕が他の3人の声を分析してブログ記事に書いたこともありました。

上記ブログ記事、よろしければ一読ください。この記事に登場する3人の友人のうちの一人「C君」、甲高くとても強い声の持ち主です・・・

 

さて先日、またまた4人で集まって京都の街を散策しようということになりました。まず少し呑みながら昼飯でも喰おうや!ということで、古い食堂に入ることにしました。

どうやら開店直後の時間だったようで、僕たちが本日最初のお客のようです。瓶ビールを2本と・・・ここはひとつ張り込んでやれ!ということでビフカツを注文し「牛肉なんか久しぶりだ」とかなんとか言いながら他愛もなく過ごしていました。

4人ともお酒は強くありませんが、そこは旧知の仲間同士、いつも以上にビールが進み「せっかくだからもうちょっと呑むか!」ということで、おかわりを注文することになりました。見渡すと、そう広くない店内はいつの間にかお客さんが増えてきています。春の京都らしく外国人観光客の姿もあり、場はいよいよガヤガヤしてきた印象です。お客さんと厨房の間を食堂のおばさんが忙しく行き来しています。

「瓶ビール2本おかわりお願いします!」僕が言いました・・・おばさんは気が付きません。僕はもう一度言いました、少し”声を張って”、ボイストレーナーらしくアンザッツ1の鋭さにアンザッツ2の太さを足したような音色の声で・・・それでもおばさんは気付いてくれません。

見かねたC君が僕を助けるように追呼してくれました・・・「瓶ビール2本おかわりお願いします!」・・・ボイトレ未経験者らしく深く考えずにいつもの甲高い声で。

すると、C君の呼びかけにおばさんはすぐに気が付いた様子、「はいはい、瓶ビールおかわりね!」・・・両手に瓶ビールを持って僕たちのテーブルに置き、また忙しそうに奥の厨房へと歩き去っていきました。

 

僕の声は彼の声に負けたのです。

食堂のおばさんは、ボイストレーナである僕の声よりもボイトレ未経験者のC君の声に反応した・・・まあ、ただそれだけのことなのですが、僕としてはちょっと悔しい思いが残る出来事です。僕は中堅のボイトレ学習者であり、ボイストレーナーなのですから。

僕がフースラーメソードに取り組んでから3年目になります。その間、僕の歌声には劇的な変化が起こりました。さらには僕の話し声も大きく変わったと自負しており「電話口の声がうるさい」とのご指摘を受けたこともあるほどです。(あくまでも僕の話し声は”歌声のためのボイトレ”によって付随的に変化したものです。特段に話し声のためのボイトレは行なっていません)

けれど実際には僕の友人C君のような”素人さん”の中には、生粋の声の張り・強さ・声量を兼ね備えた人もたくさんいるのだということです。

さてそんなC君、近々僕のボイトレレッスンを受けたいと申しております。確かに彼の歌は現状は”物凄く上手い”というわけではありませんが、声のポテンシャルは相当に高いと言えるでしょう。ボイストレーナーとしての僕は生徒としてのC君の受講をとても楽しみにしています。彼のアンザッツはどんな音質なのか?彼の地声と裏声の繋ぎ目はどんな風になっているのか?(僕は彼の声は”不自然に不健全に”繋がっている「混合状態」なのだろうと考えていましたが、ひょっとすると”自然に健全に”繋がっている「融合状態」なのかもしれません。彼の普段の話し声は”ミックスボイス的”に聴こえます。)彼はフラジオレットを簡単に鳴らすことができるような気もします・・・

元来の皮肉屋であるC君は「ボイトレはやりたいんだけど、お前に生徒呼ばわりされるのは抵抗がある」と冗談めかしていますが・・・

 

以上、ご精読ありがとうございました。

PAGE TOP