高い声で歌う為の3つの方法 「地声」と「裏声」を喚声点を越えて行き来する方法

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「高い声が1週間で○○○」「明日から高い声で歌う為の○○○」といったボイトレ本・ボイトレメソッドを時々見かけます。

それだけ「高い声で歌う」は多くの人の憧れであり、出来れば「今すぐ」にでも手に入れたい!と考えてしまいます。

ご多分にもれず、僕もそんなインスタントな方法を求めて彷徨いました。

ただしそれはボイトレを始めて極初期の時代だけです。

残念ながら、すぐにそんな事は不可能だと分かりました。

ただ、高い声で歌う為には大まかに分けて3つの方法が考えられ、その中にはある種のインスタント性があるものもあります。

そして、ある意味「明日から高い声で歌う」事も可能なものまであります。

今回は、「地声」と「裏声」を喚声点を越えて行き来する方法について書いてみます。

お付き合い下さい。


「地声」と「裏声」を喚声点を越えて行き来する

この方法は地声と裏声がそれぞれ発声できる人であれば正に「明日から」実践できる方法です。

喚声点(地声と裏声の分岐点、男性ならピアノ鍵盤の中央付近のドより少し上、女性はオクターブ上のドより少し下辺り)を境に、地声と裏声を切り替えながら歌います。

例えば仮に喚声点が「ミ」の人なら「レ」以下は地声で、「ファ」より上は裏声で歌います。

演歌の歌手はテクニックのバリエーションとしてこの方法をよく用います。

ボイストレーニングを始めるに当たっては「裏声」と「地声」をはっきりと分けて出せる事はとても重要です。全てのスタートはこの2声区を分離させて、それぞれ強化する事から始まります。

また極端な地声裏声切り替えの例としてはヨーデルでしょうか。

低い音程と高い音程では音質の差が目立つので、ジャンルのマナー的にそれを良しとする必要がありますが、初心者でもすぐに広い音域が獲得できます。

ただ地声の音量・質感が強すぎると裏声の音質との差が余計に目立ってしまいます。

カラオケなどで良く見かける光景として、逞しい地声で歌い始めておきながら高い音程になると急に弱い裏声に切り替える人がいますが、側で聴いていると「ただただ高音でしんどいから裏声に逃げただけ」みたいに聴こえてしまいます。

つまり常に「弱い方の声を音量の基本とする」必要があり、それが中々に難しいです。

歌に慣れていない人ほど大きな地声で歌い始めてしまいます。

また「弱く歌う」事は「強く歌う」事より、コントロールや表現、全てにおいて難しい事です。

同様に「遅く歌う」事は「早く歌う」事より難しいともいえます。ボイストレーニングの練習メニューには「可能な限り遅く」行なう事が大切なものもあります。

喚声点を越えて地声と裏声を行き来させる方法」の特徴をまとめると・・・

・地声と裏声が発声可能ならすぐにでも広い音域が得られる
・地声と裏声との音質音量の差を目立たないようにするのには相当の訓練が必要
・弱い方の声を基本に音量バランスをとっていく必要があるのでヘビーな歌には向かない
・健康的な発声といえば言えなくもない(発声の負担はすくないので・・・)

喚声点を越えて地声と裏声を行き来させるスケール練習を「ミックスボイスの練習」「声を繋げる練習」と呼んでいる場合がありますが、もしこれを仕上げの練習として使っているなら、長く続けていても「声を繋げる」ことは出来ないでしょうし、インスタントのミックスボイスを作ることさえ不可能だと思います。

この練習には「地声と裏声を繋げる」という要素が全くないからです。

この場合は地声と裏声をただただ行き来しているだけで、それぞれになんら相関的な力を加えていません。

「繋げる」「ミックスする」には少なくとも地声と裏声がそれぞれに「浸食していく」作業が絶対に必要になってきます。

さらにその上の段階である「地声と裏声を繋いで、力強く歌う」ためには「裏声の領域の中で地声が活発に動き回る」事が必須条件になります。

ただし、「俺はこんな高いところを裏声でごまかす方法なんて嫌や!もっとヘビーに歌いたいんやから!」という人でも、ある前提を頭に留めていられるのなら成長までのプロセスとしてこの方法を練習に取り入れる価値は充分にあります。

その前提とは「地声と裏声の分離」です。

この「分離」作業は高くヘビーに歌うために避けては通れないプロセスであり、いくらやってもやり過ぎという事はありません。

だから「これは地声と裏声の分離練習なんや!」と理解しながらなら先述の「喚声点越え行き来スケール練習」も大きな意味を持ってきます。

ただしこの場合、地声はより地声らしく、裏声はより裏声らしくする必要があるので、地声と裏声の音質の差が際立てば際立つほど練習効果は高いです。

結局ロックやポップスを歌うには向かないので、喚声点をいくら器用に行き来できてもあまり実戦的ではないと思います。

もちろんそれはトータルな声の仕上げ方法としては実戦的ではないという意味であり、歌の一部にこのようなテクニックを用いる事はよくあり、芸術的表現としてはとても効果的です。

 

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以上、ご精読ありがとうございました。

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