しょっちゅう風邪をひく人 ~ボイトレを始めませんか?~ ボイトレは風邪を予防する

皆さんは風邪の症状はどこから始まりますか?

「喉の痛み」「鼻水」「体のだるさ」、初期症状は色々あると思います。

僕は決まって「喉の痛み」から風邪を自覚します。

いや、正確には「喉の痛み」から風邪を自覚していました

なぜなら、もう一年半以上、風邪をひいていないからです。

言い換えると、今僕自身がトレーニングに使っていて、レッスンでも教えている「フースラーメソッド」を始めてから、嘘のように風邪をひかなくなりました。

それまでの僕は一年に数回、必ず風邪をひいていました。それも「咳が続く」「声が出しにくくなる」といった、歌う仕事にとっては致命的な症状の風邪ばかりです。ずっと週に数回のライブを続けていたので「これも職業病だ。宿命だなあ」と諦めて、せいぜい栄養のつくものを食べたり、睡眠をたくさん取ったりを心がけるくらいしかやる事が無かったです。そのころは近所の内科の常連であり、あまりに咳が長く続くので「フルタイド」という喘息の薬を処方してもらっていたくらいです。その内科の先生は「歌わない方がいい」の一点張りで(医師の立場としては極当たり前の指導だと思います)、僕は風邪の季節のたびに歌う仕事を辞めたくなっていました。

フースラーメソッドと出会う直前、こんな事がありました。その日は風邪をひいていて喉の調子が悪かったのですが、いつものようにお店に出勤して歌わなければいけません。ところが何曲か歌っても声が全然出ません!仕方がないので代わりの人に歌ってもらって、僕は何の役にも立たずに家に帰るしかありませんでした。この頃は「腹式呼吸」を勉強していて、とにかく強い息を吐く!事だけを考えていた時期です。きっと毎夜毎夜、声帯には尋常ではない負担がかかり続けていたのだと思います。

今では笑い話ですが、腹式呼吸をやっていた頃、僕は「人より喉が渇く特異体質なのでは?」と考えて、そんな症状の人がいるのか調べた事があります。ステージでは常に飲み物が必要で、下手をすると一曲飲み物なしで歌う事が難しい時もありました。全ては「強すぎる息」が原因です。腹式呼吸を訓練すると吐く息の量はどんどん増え、声帯を短時間で乾燥させてしまう為です。

僕がかつて、呼吸に頼る発声法を行なっていた時は、しょっちゅう風邪をひいていました。

そして、呼吸に頼らない発声法に変えてから、ピタッと風邪をひかなくなりました。

 

この事の明確な答えは「強すぎる息」が喉に尋常ではないダメージを与え続け、そのせいで傷んだ喉は簡単に風邪の進入を許していたのでしょう。

※歌う頻度は、むしろ今の方が増えているにも関わらずです。

さらには、正しいトレーニングをずっと続けているために、僕の喉が(「強すぎる息」によるダメージが無くなっただけではなく)「鍛えられたり」「強くなったり」している可能性すらあります。

先日、その答えを頂きました。

これは、ある生徒さんが持ってきてくれた新聞の切り抜きです。

この投稿の方は、毎朝「七輪での炭おこし」をされていて、ご本人曰く「私は毎朝、喉の筋肉を鍛えるといわれている“吹き矢”をやっているようなものだ。」と。

※「喉の筋肉」というと大雑把な言い方になりますが、ここでは「喉周りの筋肉全般」と考えましょう。

そして、「かつてはマスクを手放せなかったが、最近は風邪ひとつひかない。」と結んでいます。

「吹き矢」が喉の筋肉を鍛える、というのは僕は初耳でしたが、調べると確かに「スポーツ吹き矢」という健康増進を目的とした吹き矢競技があるようです。

この投稿の方、まさに僕の「ビフォーアフター」と同じです!

そして、「七輪での炭おこし」と似た練習をフースラーメソッドの中から探してみると・・・

「裏声の純化」ですね!

純粋な裏声は「激しい息漏れ」に伴って現れてくるので、ボイトレ初期には「息漏れした裏声」をたくさん練習します。

まさに「七輪での炭おこし」の如く、「フゥーフゥー」と息が漏れすぎて声にならないくらいに息漏れさせながら練習します。

僕たちは七輪での炭おこしや「吹き矢」のような動作を毎日行ない、喉の筋肉を強くしていたのです。

僕は「七輪での炭おこし」を毎朝行なう環境にはありませんが、べーべキューに行ったときの炭おこしを思い出しました。もう少し火力を上げたい時、火がつきそうでつかない炭にピンスポットで息を吹き付けている動作を想像してみて下さい。まさに「裏声の純化」ではありませんか!

腹式呼吸によって息を強く吐く事と、裏声純化の為の息漏れは全く違います。前者は体の硬直を伴うので必要以上の息が吐き出されますが、後者は「喉が働くのに必要なだけの息が自然にサポートされているだけ」なので、必要以上の息を出そうにも出す事ができません。

 

まとめると・・・

「僕はフースラーメソッドを始めてから風邪をひかなくなった」という事実と、新聞投稿の「七輪での炭おこし」エピソードが見事に合致しました!という記事でした。

まさか、この記事のタイトルのように「風邪予防目的」でボイトレを始める人はいないとは思いますが、歌をしょっちゅう歌っていて、尚且つ尋常じゃなく風邪をひき易い人は、今の発声法に原因がある可能性が高いと思います。

特に「呼吸に頼る」系の発声の人の喉は常にダメージを受け続けていますので。

もし仮に「呼吸に頼る」発声法で現状は上手くいっていたとしても、「常に爆弾を抱えている」状態だと認識した方が良いと思います。

この記事を読まれた方にとって、発声法を見直す良いきっかけとなれば幸甚です。

※僕は医学的見地は持ち合わせておりませんので、記事の内容は風邪予防の効果を実証するものではありません。

 

以上、ご精読ありがとうございました。

筆者のプロフィール、ボイトレへの考え

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