「明日のレッスンは○○でお願いします」望むところです!ボイトレ的骨子に沿ってさえいれば、ご要望にはお応え出来ます!

京都はラーメン屋さんが多い町だ、と聞いたことがあります。僕も含めて、京都人はラーメンが好きで、昼食に夕食に、はたまた飲んだ帰りに「ラーメンでも食うか!」といったセリフが飛び交っています。

新しいスタイルのラーメン屋さんに入ったりすると、テーブル前にいろいろな調味料が所狭しと並んでいることもあります。おろしニンニクやおろしショウガ、七味に一味、辛子味噌やカレー粉なんかがあったりもします。中にはラーメンのタレ!なんてのも置いてあり、「そんな根本的な味の方向性までお客の好みのままに変えてしまって良いんかいな?」と訝ることもあります。

中には老舗の味をずっと守り続けている、といった趣のお店もあります。まあ、一般的にいってそういったお店のテーブルにはあんまりごちゃごちゃと調味料が並んでいるイメージはありません。お店の暖簾と味の象徴である店主さんが、ジッと睨みを利かせ、胡椒を振ることさえ躊躇するようなお店もあります。(まあ胡椒を振っただけで店主さんが機嫌を損なうことはないんでしょうけどね!)

少なくとも、それぞれのお店には味に対するそれぞれの骨子となる考え方があり、調味料を置いたり置かなかったりしながら、ベーシックな自店の味とお客さんの好みの味との境界線を固守しているということでしょう。

さて僕たちが携わっているボイストレーニング、僕たちボイストレーナーには、もちろんそれぞれのメソッド的な骨子があり、その前提上で生徒さんそれぞれの要望に応えていく必要があります。

先日、ある生徒さんから次のようなメールをいただきました。「明日のレッスンでは、とにかく大声を出したいんです。可能ならそんなレッスンをお願いします!」

この要望に、僕は充分に喜んでお応えすることができます。

一般的な生活環境の中でボイトレを続けようとする時、いつも足かせとなる「大きな声を出す」必要性、これを50分のレッスン時間の中で少しでも取り戻したいという気持ちは、僕にもよく理解できます。加えて、僕は「声量は正義」だと考えており、ボイトレの進捗の一番シンプルな指標は「以前より大きな声が出せるようになった」という喜びだと考えています。なので、このメールに対する僕からの返信は「望むところだ!」となりました。

ではこんな要望をいただいた場合は?例えば「リップロールだけで成立するボイトレメニューを考えてほしい」とか「今の喉の能力のまま、ミックスボイスですぐに歌えるようにしてほしい」とか。

これらの要望には僕はお応えすることができません。僕が考えるボイトレ的な骨子とは大きくズレているからです。

ボイトレとは、じっくりと時間をかけて喉を、声を、育てていくものです。それには相応の時間と努力、そして肉体的、精神的な負荷がかかることなどをある程度覚悟しなければいけません。

例えていうならば、僕は鶏ガラと煮干しから時間をかけてじっくりとスープを作りたいのに、今すぐに市販のスープで作ってくれ!と、テーブルを箸で叩きながら待たれているようなもの・・・うん、やっぱりお応えすることはできない!

そんなことを考えていたらラーメンが食いたくなってきた!

電車の中の広告風に言うと「そうだ、ラーメン食べにいこう」てなもんですかね!

 

以上、ご精読ありがとうございました。

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