ボイトレには「毎日の継続」が必要である事は言うまでもありません。
そして、一週間に合計1時間の練習時間しか確保できない場合は「月曜日に1時間練習して、あとの曜日は何もしない」よりも「毎日10分ずつ練習する」方が効果的だと思います。
特に小声で話す人・根本的に声が弱い人は、喉の機能的にもメンタル的にもマイナスの方向に引っ張られやすいと思います。つまり週に一日しか練習しないでいると、元々の声(弱い声)の状態に戻る力の方が強く、多分成長は見込めないと思います。ボイストレーニングは、毎日、喉とメンタルの両方に「”さあ、これから私は声を変えていくんだぞ!”という働きかけ」をする事が大事だと思います。そうすると、挨拶の声・会話の声等を普段から「もう一押し」する気持ちが芽生えてきます。こういった生活に密着した声の使い方を意識する事は、普段から意識しておく方が良いと思います。
僕自身も「ボイトレの毎日継続」を最優先に考えていますが、数か月に一回、丸一日トレーニングの為に使える日が出来た時は、出来るだけたくさん練習するようにしています。
こういう日を僕は「ボイトレミニキャンプ」と呼んでいます。
野球選手が不調の時や、新しい技術を習得するときに「ミニキャンプを張る」といわれる、あれです!
この記事では「ボイトレミニキャンプ」の僕なりのやり方、その効果などを書いてみたいと思います。
お付き合い下さい。
大型連休を利用する
この「ボイトレミニキャンプ」、僕は大型連休を使って行なっていました。
つまり、「ゴールデンウイーク」「お盆」「年末年始」などです。
例えば、3連休の中の一日を「ボイトレミニキャンプ」の日に設定すると、その日は(ご飯やお風呂以外には)基本的にはボイストレーニングの事しか考えません。
とは言っても、練習ばかりではおそらく午前中で飽きてしまうので、歌を歌ったりボイトレの本を読んだり・・・といった「声に関する事」に限定するようにします。
実際には、スマホをみたり音楽を聴いたり・・・休憩もたくさんしているでしょうけれど・・・とにかく「一日中ボイトレマインドで過ごそう!」とは思っていました。
毎日のボイトレメニューを、ひたすら繰り返す
「ボイトレミニキャンプ」では、特別メニューを作ったりはしません。
毎日のトレーニングを何度も繰り返すだけです。
そして、とにかく「回数」をこなす事を目標にしていました。
1セット練習したら歌を歌って気分転換して、また1セットやって少し休憩して・・・こんな感じです。
僕の場合は「裏声・アンザッツ・ミックス」くらいのメニューを何度も繰り返しています。疲れてくると練習の精度は少し落ちているかもしれませんが、この日はあまり気にしないようにしています。あくまで第一の目標は「練習の量・回数」です。
子供じみた考えかもしれませんが「一日で〇〇セット出来た!」事は、意外に大きな自信になります。こんなにたくさん練習出来る日は滅多にないので、一日の終わりには清々しい気持ちにさえなります。
「ボイトレミニキャンプ」は喉を疲労させるので、本番の直前にはやらない方が良いと思います。自発的な「喉の強化合宿」のようなイメージでしょうか。
効果は、もちろん絶大です
「ボイトレミニキャンプ」を経験すると、「たくさん練習しないと分からない事」が見えてきます。
当然段々と疲れてくるので、自分が「疲れた喉でどのくらい仕事が出来るか」みたいな事も感じられると思います。
でも、何よりも一番大きな効果は「メンタル面の充実」だと思います。
「僕はこんなに練習したんや!」「一日にこんなに練習出来る奴は、そうそうおらんはずや!」という精神的な強さが得られると思います。
こういう練習を経験しておくと、本番で良い意味での「開き直り」が出来ます。「あんなに練習したんだから」という自信は、本番では替えがたい武器となります。こういう「やたらと練習ばかりした日」がある人と無い人では、開き直り方に差が出て当然だと思います。
喉の機能的には、例えば筋トレ系の練習(アンザッツ等)では実際に喉の筋肉をたくさん鍛えられているはずです。この日の「たくさんの練習の蓄積」は、すぐに効果は実感出来なかったとしても、後々の声の成長にとっては大きな楽しみになります。
まとめ
日々の積み重ねの練習で少しずつ力を蓄え、時々の「ボイトレミニキャンプ」で飛躍する!
まあ、少し大げさな言い方ですが、一年に何度かは「声の事ばかり考える日」があっても良いと思います。
とても大きな充実感と共に、きっと何かを得られると思います。
野球選手の「ミニキャンプ」と同様に、「目の前の壁を打ち破りたい・今より一歩先へ進みたい!」という欲求が生まれている時はたくさん練習したくなると思います。ボイストレーニングは自分の調子やモチベーションの波と上手く付き合って、長く継続していかなければなりません。「やる気の波」が絶好調に達した時にはたくさん練習する・普段は毎日の短い練習に留めておく、これで充分かと思います。
是非一度お試しください。
以上、ご精読ありがとうございました。