朝一番の声 ~ミックスボイス・フラジオレットが出せます~

皆さんにとっての「朝、起きてすぐの声」とは、どのような印象でしょうか?

おそらく「重い感じがする」「話しにくい」「濁っている」「歌うなんてとんでもない!」・・・

悪い印象だけを持たれているかもしれません。

しかしこの「朝一の声」、やり方によっては意外に上手く使う事ができるものです。

今回はそんな内容となります。

お付き合い下さい。

 

超高音の裏声(フラジオレット)を出しやすい

他の記事でも何度か紹介した、裏声より高い声であるフラジオレット。

とても脱力した時に、色々と裏声の出し方を工夫していると突然出る事がある、笛の音のような、か細く高い裏声です。

この声が高音発声の鍵となる、という事は何度か書かせてもらいました。

このフラジオレット、朝一番が一番出しやすいです。

「話す」「歌う」などの声を使う動作は多かれ少なかれ声帯に負荷をかける事になります。

たくさん声を使うと声帯は腫れぼったくなってしまうので、フラジオレットのように声帯を薄く使う声は、歌った後などは出しにくくなってしまいます。

フラジオレットが出ない!という方は、朝一番に練習してみてください。

フラジオレットの出し方のコツは「喉に何の仕事もさせない状態」を意識的に作って、「上あごを息で引っ掻く」ような動作をする・・・と言われます。・・・すごく抽象的な言い方なので、出来ないうちは良く分からない表現だと思います(笑)。でも、一旦コツを覚えると「ああ、確かに上あごを引っ掻いているよなあ」と理解できると思います。この「喉に何の仕事もさせない状態」を作ることは中々に難しいですが、朝一番に最もその状態が作りやすいと思います。

 

地声と裏声のバランスが良い

皆さん、朝起きてすぐに、試しに一曲歌ってみて下さい。

ただし以下の条件を守って下さい。

  • 小さなボリュームで
  • 声は濁ったままで(張りのある声を出そうとしないで下さい)

どうでしょうか?

意外に高音まで繋がって歌えませんか?

朝一の声は、ある意味「弱いながらもバランスが取れている」とも言えるので、一曲歌ってみてミックスボイスの感覚を味わってみてください。

僕の経験上、起きてすぐは、声量を落とせばとても歌い易いです。この理由は「地声の筋肉がまだ起きていない状態」だからだと思います。つまりミックスボイスを即席で作るための方法である「地声か裏声、弱い方に合わせてミックスする」事が自然に出来てしまいます。そして時間が経って会話をしたりしているうちに段々と歌いにくくなってきます。これは「地声の筋肉が優勢になってミックス状態が作れなくなってしまう」からです。尚、「小さなボリュームで」「声は濁ったままで(張りのある声を出そうとしないで下さい)」の二つの条件は共にミックスボイスを即席で作るための必要条件となります。

 

朝一番の声を有効に使うには

フラジオレットの練習ならば・・・

毎朝、短い時間で良いので「上あごを息で引っ掻く」ように、高い裏声を「細く薄く!のイメージで」出してみて下さい。

もし、上手くいかなければ深追いはせずに、また次の日の朝やってみて下さい。

 

ミックスボイスの為ならば・・・

一曲歌ってみてミックスボイスの感覚を味わってみてください。

そして、このような地声と裏声が繋がった状態で、もっと強く出せる声がほんもののミックスボイスです。

決して、声量を落としたり濁らせたりしないと出せないようなミックスボイスを完成形としないで下さい。

弱いとはいえミックスされている状態を体感でき、声の濁り(エッジともいわれます)が「地声と裏声を繋いでくれる」感覚も分かると思います。

 

まとめ

朝一番は声が出にくい事は確かです。

その理由は喉の筋肉が目覚めていないからです。

そして、朝は当然、体も目覚めていないので、他の部位が発声に加担する心配も少ないと思います。(例えば、強い呼気で声を出すという悪い状態さえ作りにくいです)

そんな「喉が目覚めていない・仕事をしてくれない事」を利用した練習の一例を書いてみました。

是非お試し下さい。

他にも「本来ならば発声にとって不都合な体の状態を逆に利用する」ような練習もあると思いますので、また記事にしていきたいと思います。

ご精読ありがとうございました。

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