録音する・読み取る・判断する・勉強する~ボイトレで必ずやってほしいこと

「若い頃にもっと歌の勉強していたらなあ」「ボイストレーニング、もっと早くに初めていたらなあ」

誰しもこんな後悔を胸に抱えているのだと思います。

今回の記事は、僕自身が自分のボーカル半生を振り返って「絶対にやっておいた方が良い事」「持っておいた方が良い考え方」をいくつか書いてみたいと思います。

お付合いください。


必ずライブや発表会は録音して、まずい個所ほど入念に聴く

僕はアマチュア時代は全てのライブを録音する事さえしていなかったし、時々は自分で録音したりメンバーから録音をもらったりする機会もありますが、上手く歌えている録音は繰り返し聴いても下手な録音はすぐに抹殺していたので、恥ずかしながら上達する余地は全くなかったです。

後々になってから思いました。「ああ、なんで真面目に録音して悪いところを直してこなかったんだろう!」と。

僕は子供の頃から歌が好きで、高い声もまずまず出ていたので「僕は上手いんや!」と心の片隅で自負があった事も認めます。

もし、毎回のライブを録音していて、尚かつ真面目に反省していたなら・・・

録音を聴いて、音程が外れている等の具体的な問題がなくとも「なんか聴いていて気持ちよくない」と感じたならその感覚は100%正しいので、歌が走っていないか?音質は心地よいか?フレーズは滑らかか?とか、誰かはっきり批判してくれる仲間に聴いてもらっても良いですね。

歌における「聴いていて気持ちよくない」直感は大切にするべきです。必ず何かの「心地よくない要素」が隠れています。そして、一人が心地よくないと感じたものは、多くの人も心地よくないものです。

プロのシンガーとして歌い始めてからは毎回録音して、練習も毎日やるようになりました。

石橋ボイストレーニング教室
石橋ボイストレーニング教室
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ボイトレ本での独習は教材選びを慎重に。そして書いてある内容の真意を読み取る努力を!

ボイストレーニングをしなければ!という事で、早速本屋さんに行ってボイトレ本を買ってきて独習を始めました。

ボイトレ初心者の僕には棚に並んでいる本全てに自分を上達させてくれる練習が詰まっているように見えましたが、とりあえず簡単に効果が出そうなタイトル「○○週間で高い声が出る」みたいな物を買ってきて毎日せっせと練習しましたがあまり効果はなかったです。

ボイトレの怖いところはそのメソッドを相当長く続けて練習しないと正しいか間違いか分からないところです。

効果ない!と分かった時には数か月が過ぎてしまっています。

例えば料理の本ならレシピ通りに作ってみて美味しくなければ、自分にとってはその本は間違いなわけですから。

何冊ものボイトレ本のお世話になりましたが、どれも僕には効果はなかったです。

単純に1冊に3ヶ月かけたとして5冊で1年と3ヶ月という時間を使ってしまいました。

ただ、その中には僕の読解力不足のために書いてある事の真意がつかめず、効果を得られなかった本もあります。

そして、今は「独習する側にも勉強不足の責任がある」とも思います。

例えばYUBAメソッド、当時は何となく惰性でやっていましたが、「声区の分離・強化・融合」の事を知っていたならもっと有意義に使えたと思います。

もちろん、独習するにしてもボイストレーナーさんに教わるにしても少なくとも半年以上は時間をかけないと本当の力はつかないので、これだ!と思うメソッドなり教材なりに出会ったら・・・

これ!と決めたら早々に諦めてしまわないように!忍耐強く!頑張りましょう。

(僕は独習では残念ながらこの域には達しませんでした)

 

ネットの情報は混乱を招く、正誤の判断は難しい

それからも、僕はステージで上手く声が出ない時があると躍起になってネットを漁って解決法を見つけようとしていました。

ボイトレ関連の情報サイトなんてそれこそ山のようにあるので、その頃の僕はさながら「ボイトレ難民」のようでした。

「ミックスボイス」「ハイトーン」等の検索ワードで、見たことのないサイトを探すのが難しいくらいネットを徘徊していました。

ネット上では当然のことですがAさんとBさんでは全く逆の主張をしているとか、あるサイトでは是非すべし!他のサイトでは絶対やめるべし!なんて事もしょっちゅうで、少しパニック気味でした。

サイト運営者はそれぞれ信念を持って書かれていますので文章に説得力があります。

だからネットの情報を鵜呑みにしてステージで試しては失敗し、また新しい情報を求め、その繰り返しでした。だから今はこう思います・・・

ネット情報の真偽を見極めるには相当の知識量・練習量が必要で初心者には無理があります。

それが無いなら見ない方が良い。混乱するだけかもしれません。

 

ある程度勉強してからレッスンを受けた方が良い

何人かのボイストレーナーさんからもレッスンを受けました。

当時の僕は、その先生がどんなメソッドを骨子としているのか?この練習は何を促進させようとしているのか?とは全く考えていませんでした。

レッスンを受ける側にもそんな自主性が必要だったと思います。なので・・・

レッスンを受けるにも自主性を持つべきです。

先生が骨子としているメソッドの成り立ちや歴史くらいは知っておいた方が良いででしょう。

そして、もし仮に半年以上レッスンを受けてみてもあまり効果が無いようであれば、そのメソッドの派生の事をやっても事態は変わらないと思います。

誰かはこのやり方で上手くなったとしても、少なくとも自分にとってはその方向性では埒が明かないと考えた方が良いと思います。

僕の場合はとにかく「ミックスボイスを作ること」という大前提の中であちこち彷徨ってしまいました。

つまりミックス練習Aでダメだったから、次はミックス練習B、またダメでCという風に。

例えば、「ミックスする」トレーニングばかりやってダメならば思い切って「分離してみる」とか、「呼吸の支え」でダメならば「呼吸を無視してみる」とか。

そんな逆の理論を持つメソッドなり先生なりを探してみても良いかもしれません。

意外に答えは180℃回転した先に転がっているものです。

半年以上何の効果も無かったのなら、その方向には多分何もないと思います。

むしろ逆の方向に答えは転がっているかもしれません。

 

まとめ

というわけで僕なりの後悔から学んだ事をあれこれ書いてみましたが、実際にはその時リアルタイムでは中々そんな気持ちになれないものです。

多くの人が「若い頃、もっと勉強していればなあ」と嘆きますね。あれは「やっとその事を嘆ける年齢になった」という事なのでしょう。

前向きに「やっと過去を嘆けるまでに成長した!」と考えてみましょう。(笑)

また、後悔なくその時々で最適な努力が出来る人が本当に才能のある人なのかもしれませんね。

 

以上、ご精読ありがとうございました。

筆者のプロフィール、ボイトレへの考え

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