好きで始めた事でも、日数が経つと少し惰性になったり、飽きてきたりすることはよくあります。
皆さんはいかがでしょうか?
実は、僕はかなりの飽き性です。(”堪え性がない””ともいいます!)
そんな僕にとってはボイストレーニングは、長く続けていられる”唯一の事”かもしれません。
僕は「歌う仕事」と「教える仕事」、両方とも自分の発声が悪いと成り立たないので、自分自身のボイストレーニングにも義務的な強制力が働いています。
だから、何とか続けていられるのかもしれません。
「歌う仕事」と「教える仕事」では、僕自身の発声に対する考え方も変えないといけないと思っています。シンガーとしては「ちゃんと歌える」ことが優先されますが、ボイストレーナーとしては「教科書通りの発声」「生徒さんが模倣しやすい発声」を目指さなければなりません。
さて、僕は子供の頃からビートルズ等の洋楽が大好きでした。
その話をライブに来てくれたお客さんにすると、皆さん揃って「好きな事を仕事に出来ていいねえ!幸せだねえ!」と言われます。
確かに発声に関して紆余曲折あったとはいえ、歌う仕事に就かせてもらって、その経験も踏まえて生徒さんにレッスンさせてもらっているので「幸せ」であることは間違いないと思います。
でも、それでも「今日は歌いたくないなあ」「店に行くのが嫌だなあ」と思う事も、割と頻繁にあります。
まあ、お仕事なのだから、いくら好きな事でも楽しいだけではありませんので・・・
今回は、僕が自分の仕事に対して飽きない・嫌にならないように工夫している事などを書いてみたいと思います。
皆さんのボイトレライフには直接関係ない事かもしれませんが、ふと「練習に飽きたなあ・面倒だなあ」と思った時なんかに思い出してもらえたら幸いです。
お付き合い下さい。
僕の仕事は、かなり特殊な環境です
僕がお世話になっているキャバンクラブ大阪は、とても特殊なお店です。
何といってもビートルズナンバーしか演奏しない上に、店内のBGMはずっとビートルズ、フードやドリンクメニューもビートルズにちなんだ名前が付けられています。
そんなビートルズづくしの店内で、僕たちは毎夜40曲弱のビートルズナンバーを演奏するのです。
・・・ご想像の通り、僕は仕事以外でビートルズナンバーを聴いたり歌ったりする事が、ほぼ無くなりました!
僕は、お店では「ポールマッカートニー役」なので、ビートルズナンバーの中でもポールが歌っている曲しか歌いません。時々ソロライブをやったりするとジョンレノンの曲を歌ってみたくなります。これはやっぱり新鮮で楽しいものです!
ポールマッカートニーはビートルズのメンバーの中で一番「喉の機能回復が進んでいる」人です。ポールの声や歌いまわしを研究する事は、ボイストレーナーとして、とても勉強になります。ポールの声を研究して、日々実践的に歌える環境にいることは本当に幸せな事です。
飽きないためにやっている事
他の音楽を聴いたり、歌ったりしています
これはもちろん、プライベートで他の音楽をたくさん聴く事です。
そして、家や車、時々行くカラオケでもビートルズナンバー以外を歌っています。
楽屋で聴く音楽も全然違うジャンルのものです。
他のジャンルの音楽をたくさん聴く事によって、ビートルズの特異性や凄さを再確認できます。僕はクラシックギターをやっていたので、その手の音楽もよく聴きますが、ギター音楽を聴いた後は不思議にロックが聴きたくなります。耳が慣れてしまうと、その音楽の持つ本当の素晴らしさが分からなくなってしまいます。良いものは、対比するものがあってこそより輝いて聴こえるのでしょう。
通勤手段も工夫しています
京都市在住の僕にとって、キャバンクラブ大阪のある大阪・梅田への通勤手段は3つあります。
- 阪急電車
- 京阪電車
- 自家用車
京都からだと通勤に一時間以上はかかるので、この3種類をその日の目的によって、しかも飽きないように使い分けています。
その日の練習が少し足りないと感じたり、調子が悪くて出来るだけウォーミングアップに時間を使いたい時は自家用車で出かけて、運転しながら発声練習をしています。(キーボードは使えないので奇声や歪み声の練習をやります)
また、睡眠不足の時は電車を選んでいます。
通勤の手段を目的別にローテーションする事で、意外に新鮮な気持ちを持てる事があります。
このブログを書き始めてからは電車通勤が増えました。ブログを継続できている人が「電車でネタ帳を作る」と書いていたので、僕もやっています。30分もすれば寝てしまいますけど・・・
まとめ
僕の、仕事に対する新鮮さを失わない方法を書いてみました。
ボイトレを毎日やっていると、飽きてきたり倦怠感に襲われたりすること、本当によく分かります。
しかしボイトレに限らず、習い事は「こんなに練習して声が良く出るようになっても、俺の人生変わらん!」なんていう思いが芽生えると、もうやる意味がなくなってしまいます。
「飽きる事」を「罪」だと思ってはいけないと思います。
人間、誰でも「飽きる」のですから、そんな時に再び新鮮さを蘇らせる工夫をする事が大切なのだと思います。
以上、ご精読ありがとうございました。