ボイトレ中の声を聴いてもらう~「聴かれている緊張感」で自己ベストの声を出す

皆さんは、家族や友人に声を聴いてもらえる機会は多いでしょうか?

これは日常会話や歌の声ではなく「ボイストレーニング中の声」です。

例えば、レッスンで先生の前で発声する・・・これは「ボイストレーニング中の声」を聴かれている事になります。

また、自宅でボイストレーニング中、隣の部屋に家族がいた・・・これも同様でしょう。

僕は、こういう経験は多ければ多い程、良いと思っています。

友人に「ボイストレーニングってこんな風にやるんだよ」と、アンザッツをやってみせる・・・これはそれなりの緊張を伴うでしょう。

また、壁を隔てた隣に家族がいる事を意識してスケール練習をする・・・こんな場面でさえ、いつもより慎重になるかもしれません。

こういった経験は「密室での一人っきりの自主練習」とは全然違う緊張感を与え、「自己ベストの声」を聴かせようという意識が働くと思います。

少なくとも僕は「誰かが聴いている」と思うだけで、いつもの練習でも緊張して慎重になります。だからレッスンでデモンストレーションする時は、いつもかなり慎重にやっています。そんな時「ああ、僕、こんなに精度の高い声が出るんや!」と感じる事も”実は”あります。つまり生徒さんの前での「下手な声は出せない」という緊張感が、僕の「自己ベストの更新」に一役買ってくれているのでしょう。

人前で歌うと、声が震えて練習の成果を全然発揮できない人はいますが、発声練習レベルではそんな人はあまりいません。つまり「人前で発声する事」と「人前で歌う事」の間には、それだけ大きな壁があるという事だと思います。

この記事は「ボイトレ中の声を聴かれている意識を持つ」ことについて書いてみたいと思います。

お付き合い下さい。


人に聴かれる事は「あなたの声の質」を高めてくれます

例えば、あなたが友人から「ボイトレしてるんだって?裏声ってどうやって出すの?」と尋ねられた場合を想像します。

おそらく、いつもの自主練習の時とは全然違う「より質の高い裏声のデモンストレーション」を聴かせようと努力するでしょう。

こんな風に、普段の練習では案外曖昧にしていた事でも、人に伝えたり教えたりするとなると、特別な「慎重さ」が必要になってきます。

「友人に聴かれている」という意識の力を借りて、あなたの「自己ベストの声」が出てくる可能性は充分にあると思います。

つまり「聴かせる」事によって、普段は眠ったままになっている「慎重さ」が目覚め、「自己ベストの声」が現れてくる事もあり得ると思います。

僕もレッスンで生徒さんにデモンストレーションを聴かせる時には、少し緊張して「出来るだけ質の高い、自分自身のベストの声」を聴かせようと努力します。また、声量も「もう一押し」して、語尾のビブラートもより美しく長く聴かせようと努めます。長い目でみると、この事の積み重ねは僕の声の質を高めてくれていると思います。(やっぱり”先生の声は凄い”と感じてもらって、生徒さんの毎日の練習の指針になるような声の持ち主でありたいと願っています!)

ただし、歌の場合は「本番でいきなり自己ベスト更新」は難しいと思います。歌はボイトレ中の声・発声練習とは比べ物にならないくらい複雑で厄介です。たった数秒のアンザッツを発声する事とは天と地ほどの差があります。

ボイストレーニングの道のりは平坦ではありません。それなりの長い期間と忍耐が必要です。毎日の練習が全て「完璧にコントロールされた」ものである必要はないでしょう。またそんなことは不可能でしょう。気分が乗らない時の自主練習、ましてや誰も聴いていない、となれば声の質は落ちて当然ですね。僕も自分に対して忠告する事にします・・・「毎度毎度、完璧はもとめないようにしましょう!」

 

本当に自分の身に付いたことは人に伝えられるはずです

もし、誰かに「ボイトレしてるんやろ?ちょっと声を聴かせてくれよ!」と言われたなら、是非照れずに聴かせてあげて下さい。

少し緊張して、自己ベストの声で、より大きな声量で・・・出し得る最高の声を聴かせようとして下さい!

きっと、練習した分だけの声を聴かせてあげられると思いますし、ひょっとしたらびっくりするような素晴らしい声が出て、めでたく「自己ベスト更新!」なんて可能性もありますよ!

インプットした事・学んだ事は、人に伝えたり教えたり、つまり「アウトプットする」事で、本当の意味で「身に付く」と言われます。

ボイストレーニングにおいては「人に聴かせる事」は、とても大切で有意義な事です。

「ちゃんとデモンストレーションできるようにする事」も、練習のモチベーションの一つになるのではないでしょうか? 友人に発声する事を求められるシチュエーションを想像する・・・良い声を聴かせたいです!いい加減な声は出せませんね!

まとめ

歌のような複雑なものではなく、発声練習なら緊張感が良い意味の慎重さを生み、聴かれている事によって「自己ベスト更新」もあり得ます。

ぜひ、誰かにデモンストレーションを求めらえた時には、積極的に発声してみるようにして下さい。

そして、その時は「自己ベストの声」を聴かせられるように慎重に努力してみてください。

 

以上、ご精読ありがとうございました。

筆者のプロフィール、ボイトレへの考え

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