僕は、レッスンを受けてくれている生徒さんには「毎日、最低5分でもいいからボイトレしてください」とアドバイスしています。
ある生徒さんは「朝、ドライヤーで髪を乾かしながら裏声を出しています。」と言っていましたが、素晴らしい心がけだと思います。
ボイトレは(特に初心者のうちは)何をやっても「何かが」身に付くので、どんどん声を出していく方向でいけば、間違いなく進歩いたします。
さて、僕は予定が立て込んでいない限り、少なくとも約1時間の決まったデイリートレーニングを行なっています。
ライブのある日は、これに加えて30分以上のウォーミングアップと、余裕があればデイリートレーニングをもう一度・・・と、こんな感じでボイトレしています。
でも、時々デイリートレーニングを行なう1時間のまとまった時間が、どうしても確保出来ない事があります。
そんな時は、かなり「細切れにトレーニング」せざるを得ないのです。
そして、もちろん「細切れトレーニング」でも、訓練効果はしっかりと望めます。
一日にたくさん練習したいけれど、まとまった時間を確保するのが難しい!
という方は、この記事を是非読んでみて下さい。
そして「たくさん練習したい!」という素晴らしい衝動を、「細切れトレーニング」する事で、声の成長へと結び付けていただけたら幸いです。
お付き合い下さい。
例えば・・・こんなのはいかがでしょうか?
アンザッツを細切れにする
朝・・・出勤前に立ち寄ったコンビニの駐車場で、コーヒーを飲みながらアンザッツ4とアンザッツ3aを行なう(約10分)
昼・・・昼食後に車内でアンザッツ6とアンザッツ2を行なう(約10分)
夜・・・帰宅途中のコンビニの駐車場で、コーヒーを飲みながらアンザッツ5とアンザッツ1とアンザッツ3bを行なう(約15分)
テレビのお笑い番組を見ながら・・・アンザッツ2を使って「わっはっはっはっ!」と大声で笑う!(数分)
お風呂に浸かりながら・・・裏声を出す(5分)
いかがでしょうか?
テレビのお笑い番組を見ながら・・・というのは半分冗談ですが、それでも合計40分以上の練習時間を確保でき、全てのアンザッツをこなす事が出来ます。
アンザッツは「喉の筋トレ」なので、やればやるほど成長が加算されていきます。
僕は「迷ったらアンザッツを!」という考え方で良いと思っています。一日の中で「細切れ」でもよいので全てのアンザッツを練習出来たなら、数か月単位でみると、相当な成長の加算があると思います。
裏声を練習する
上記の「アンザッツ細切れ」は、車移動の人限定になってしまいますね・・・
やはりアンザッツは「大きな声量」でやってほしいので、屋外では厳しいと思います・・・
では、自転車や徒歩の人は「裏声の練習」をお供にしてみてはいかがでしょうか?
自転車に乗りながら・・・裏声を「呼気と吸気で交互に」行なう。※フー(呼気)→フー(吸気)
歩きながら・・・息漏れの裏声で「溜息」をつく。※フー(呼気で弱く)
いかがでしょうか?
どちらも、とても小さな声量で練習可能です。
自転車・徒歩、共に、信号待ちの時は一旦中止してくださいね!時々イヤホンを付けて歌いながら自転車に乗っている人がいます。本人は控え目に歌っているつもりでしょうが、周囲に立派に響き渡ってしまっています!(笑)
大声を出さずに出来る練習もあります
「裏声の練習」は、小さな声でも可能です。
ボイストレーニングを進める上で「裏声の強化」は必ず必要な事なので、毎日少しづつやる価値は充分にあると思います。
https://ishibashivoice.com/falsettovoice/
ただし、何日かに1回はフルボイス(大声)での練習は必要でしょう。
切実に考えれば、必ず練習できます
僕がこの記事で書きたかったのは、ボイストレーニングに対する真剣な思い、歌が上手くなりたい!声を変えたい!という切実な願いがあれば、練習する方法はいくらでも見つかります!という事でした。
練習時間や場所は工夫次第で、案外簡単に確保出来るかもしれません。
「大きな段ボール箱に身体ごと入って大声を出す」「布団にくるまって練習する」・・・どれも実際にやった人がいるようです。これらの防音効果はともかくとして、その「心意気」には感服いたします!本当に上手くなりたい人はどんな事でもやってしまうものなのでしょうね!
「アンザッツ5でしか話してはいけない飲み会」を開催したら面白いでしょうね!その飲み会の2時間は「アンザッツ5」の声色でしか話してはいけないルールなので、他の声色を使った人はドリンクを皆にごちそうするとか!トレーニング価値は高そうですよ!
たくさん練習したい!と思っている人が「まとまった1時間」を確保できるまで、練習を先延ばしにするのはとても勿体ない事だと思います。
貪欲に厚かましく!毎日の隙間時間をトレーニングのために使う事ができたなら、あなたはもう上手くなったも同然です!
僕も、また何か良い練習方法や練習場所を考えてみたいと思います。
以上、ご精読ありがとうございました。