大型連休にボイトレの蓄積を。こんな時しかできない練習、ボイトレ漬けの日、数稽古が自信になる

今年(2019年)のゴールデンウィーク、長い人では”10連休”という方もいらっしゃるようです。

もう随分と前のことになりますが、僕もサラリーマン時代に連休やら有給やらを組み合わせて”8連休”を取ったことがありました。連休の初日なんてもう、”この幸せ、永遠に続くんではないだろうか”という感覚のはしゃぎっぷりで、さて何をやろうか?あれもしようこれもしようとウキウキしますが、最後の休日の夕方なんてもう、この世の終わりのような気持ちだったと思います。僕自身は、あんまり長く休むことは得意ではありません。どうしても仕事の勘が鈍るし、リスタートするのにも精神力がいりますので。なので年末年始なんかも、毎日少しずつ仕事をしながら余暇を楽しんだり体を休めたりすることが多く、僕にはその方が合っているようです。

さて、一昨年(2017年)のゴールデンウィークは、僕にとって特別なものとなりました。僕の歌手人生の中で”フースラーメソードとの出会い”は、それこそ革命的なものでした。ずっと悩んできた歌声の不自由さや音質の悪さ・・・そういったものが快方に導かれる確かな予感がありました。不思議なものです・・・新しいメソードに出会い、まだ何日も練習していない段階でさえ、そんな”快方への予感”は、ほとんど”確信”として僕の中に芽生えました。そして、幸運なことにそれは正しい予感でした。

2016年の秋にフースラーメソードに出会い、そして2017年のゴールデンウィーク、つまり歌声に関する”快方への予感”を伴った初めての大型連休中、僕は「練習の虫」になることを決めていました。その連休中にやろうとしていたことは徹底的な”数稽古”でした。普段のボイトレでは、声を録音し自分で聴いたり先生に聴いてもらったりしながら微調整を重ねる・・・そんなシビアな練習もやっていましたが、この期間はそういうことはあんまり考えず、とにかく”数をこなし、その中で何かをつかむ”という意気込みでした。

例えば、こういった感じでです・・・

  • 裏声の純化(息漏れの裏声)
  • アンザッツ(7種の声色を出して喉周りを鍛える)
  • 声区分離とブレンドの練習(地声と裏声を切り離したり繋いだりする)

上記の練習メニューだと、ちゃんとやれば大体一時間半くらいになります。これを一日に何セットできるか?を目標にします。

いくらやる気満々で始めたとしても1セットやると相当疲れると思います。そんなときは何か好きな歌でも歌ってリフレッシュします。そしてまた練習に戻り、飽きたら今度はボイトレの本を読んだり歌を歌ったり・・・そんな感じで日中を過ごしていました。(この頃の僕は、夜になるとライブに出演していたので丁度良いウォーミングアップにもなりました。)目標は10セット/日でしたが、思ったより少ない回数しかやれず6セット/日が僕の最高記録でした。

練習の合間の休憩時間にも歌を歌ったりしていたので、本当にボイトレ漬けの数日間でしたが、僕がやりたかったことは正にこんなことでした。

そんな数稽古、”ボイトレミニキャンプ”と呼んだりしていました。「短く、しかし度々」というボイトレのセオリーからは外れる練習方法ですが、僕はこのミニキャンプで、何か根拠のない自信を持つことができたことは事実です。

ピアニストのバックハウスは「余暇の時間は何をしているのですか?」という質問に対して「ピアノを弾いている」と答えたそうです。僕はバックハウスほどのストイックさの欠片も持ち合わせてはおらず欲望の塊のような人間ですが、この年のゴールデンウィークに、数日間だけバックハウスの真似をしたことでシンガーとしての階段を一歩登ることができたと感じています。

そんなわけで、もしこの記事を読んでくれた方が、歌手なり司会のプロなり、何らかの”声のプロ”を目指しているのなら、”数稽古”だけに特化した日を経験することは後々の大きな財産になるのではないかと思います。

僕は、全ての事柄にではないにせよ「数は質を凌駕する」ことはあり得ると信じています。

今年の類まれな大型連休、数稽古で徹底的に自分の声と向き合うことで、目の前の重い扉が開く音が聞こえるかもしれませんね。

以上、ご精読ありがとうございました。

筆者のプロフィール、ボイトレへの考え

石橋ボイストレーニング教室
石橋ボイストレーニング教室
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京都、大阪でボイトレ 一歩一歩確実に!一生ものの声を育てる

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