先日、久しぶりにライブに復帰し、何とか無事歌い終えることが出来ました。もちろん完璧にやり遂げられたわけではありませんが、とりあえずホッとしています。
2018年までは頻繁に歌い続けてきたわけですが、たった1ヵ月休んだだけで復帰が億劫になり怖くなり・・・自分の実力だと思っていたことが、実は「毎日のように歌い続けていたから、何となく出来ていた」だけなような気もします。そういうことってありますね、自転車みたいに一旦止まると再発進が難しくなるような・・・引き出しを開けたらいつでも引っ張り出せる状態こそが、本当に”身に付いている”ということなのだと思います。
さて、せっかく1ヵ月以上休んだのですから「長期休暇を経て感じたこと」というテーマでこの記事を書き進めてみたいと思います。
お付き合いください。
目次
”日曜日の夜の憂鬱”の如く、喉が休んでいる感覚がありました。
サラリーマン経験のある人なら誰でも味わう”日曜日の夜の憂鬱”のような気分を、ライブの数日前から味わいました。
年末年始やゴールデンウィークなど、休暇が長ければ長いほど仕事復帰が億劫になるものです。正にそんな気分でした。僕が僕自身の”歌の道具”に対して全幅の信頼を寄せていないのでしょう、「歌えるかな・・・」という心配の方がライブの楽しみを上回っていました。
とにかく長期休暇で鈍ってしまった喉を叩き起こさなければ!という焦りもありました。
僕は40歳手前でこの世界に入ったせいか、人前で歌うことに対して”怖い”と感じることが度々あります。けれど、僕の周りのミュージシャンの中には「人前で歌うことが楽しくて仕方がない」というタイプの人もいます。
この記事を読んでくれているあなたが「人前で歌うことが楽しくて仕方がない」というタイプの人なら、それは素晴らしい才能であり努力で補えるものではありません。ライブでもオープンマイクでも、どんどんお客さんの前で歌う機会を増やすべきだと思います。
ボイトレとは別に、”たくさん歌う”ことが必要だと感じました。
この長期休暇中の毎日のボイトレによって、僕の喉は確実に”一か月分”成長したはずです。正しい方法で取り組みさえすれば喉は必ず少しずつ成長し、声はより自由になることを約束されているからです。
けれど、ライブで何曲も歌うためには”歌の練習”が必要なことも今更ながらに強く感じました。実践的な練習・準備がライブで歌うためには必須であり、それにはやっぱり”たくさん歌う”ことで対処する他ない、と感じました。
アンザッツなどのボイトレによって喉の各筋肉はより強靭になり、より神経が行き届くようになりますが・・・やっぱり歌うことでしか分からないこともたくさんあると感じました。
何しろ歌は苦難の連続です。ボイトレで発声練習している時とは比べ物にならないくらいのたくさんの事を遂行して、とにかくちゃんと歌い切らなければなりません。時にはマイナスの心理的な介入も生まれ・・・本当にたくさんのことが足を引っ張ってきます。
これからも定期的にライブに出演するなら、ボイトレとは別に”歌う時間を増やす”ことも必要だと感じました。
上手く歌えている時の喉のフォームを音質として記憶する。
野球のバッターがスランプに陥ると、かつての好調だった時の自分自身のバッティングフォームのビデオを見て研究すると言います。
上手く歌えない時は、見本となるような歌手の声を強くイメージすることも大切ですが、上手く歌えている時の自分自身の声からもたくさんの情報を得ることができます。
そして歌の場合、注目するべきはやはり「声の音質」です。上手く歌えている時の「声の音質」を記憶して、いつでも反芻できるようにしておくことが大切だと感じました。
そのために「私は、この歌ならいつでも良い声でリラックスして歌える」という歌のリストを持っておくと良いと思います。
ボイトレの道・声を自由にする挑戦の厳しさを再確認しました。
今回のライブ復帰で感じたことは、やっぱり声を自由にするためには長い期間がかかり、これからも辛抱強く取り組むことが必要だということでした。
たった1ヵ月歌わなかっただけで、喉の働きは鈍ってしまいました。またとても長い時間のウォーミングアップも必要になりました。
どんなことでも深入りすればするほど、そのゴールが遠のくのを感じるものなのでしょうか?
僕は今「ボイトレの完成=声を自由にするためには、10年かかるだろう」と思い始めています。忍耐のいる取り組みですが、これからも頑張っていきたいと思います。
以上、ご精読ありがとうございました。
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