良い姿勢、良い声・良い発声・キーボード。ボイトレにボイトレらしさは必要ない

先日、ある税理士さんのブログを読んでいたら、こんな事が書いてありました。

通常の税理士事務所に置いてあるような物を、私の事務所にはほとんど置いていません。例えばコピー・FAXや固定電話、電話対応の事務員さん等です。私はフリーランスで活動する税理士なので、これらのものは必要ないからです。開業した時は「さすがに固定電話やFAXくらいは置いておかないとカッコ悪いかな」とも思いましたが、そもそもその考えが既成概念にとらわれているのです。私には理想とする仕事のスタイルがあります。そのスタイルに合わないものは勇気を持って削っていくことが、私がこの業界でやっていくために必要なことなのです。「税理士事務所らしい」イメージにとらわれる必要はないのです。

要約すると、上記のような内容です。

この方はそもそも事務所自体を持たれていないようです。一人で活動しているため、ほぼ毎日出払っているので事務所は必要ないと・・・

確かに僕たちが想像する税理士事務所とは「電話をすると事務員さんが対応してくれる」「事務所には机がいくつか並んでいて、大きな複合機が置いてある」といったものですが、この方の仕事のスタイルはそんなイメージとはかけ離れているようです。

僕はこの方のブログを読んでいて一つ感じた事があります。

それは「既成概念の中で揃えた数々の物が、実はその仕事の邪魔をしたりフットワークを鈍くしたりする事もあるのではないか?」という事です。つまり「必要ない」どころか「害にさえなる」こともあるという事です。

例えば・・・事務員さんを雇うことで電話対応はいつも事務員さんの仕事になります。そのためにお客さんは税理士さんを「身近に相談できる相手」と認識しにくくなりはしないでしょうか?僕がお客なら、直接メールできたり携帯電話で話せたりできる税理士さんはとても心強い!と感じると思います。

僕は数年前に歯列矯正を受けた経験があるのですが、その時お世話になった矯正歯科医院は正に上記のようなスタイルでした。事務員さんはおらず、電話対応も全て先生がこなし、何しろフットワークが軽かったのです。歯列矯正などというものは一生に何度も経験するものではないので、僕は何軒かの医院を回り入念に下調べをしました。他の多くの医院では「一度来院してから予約を取ってください。しかもその予約は1ヶ月後」であったり、「大切な施術以外は助手がやります。また先生に直接相談は出来ません。全て助手を通してください」などというものでした。僕が通った矯正医院は少し遠いところにありましたが、結局その医院の「既成概念にとらわれない」スタイルが、選ぶ決め手になりました。

さて前置きが長くなりましたが、僕はこの記事で「石橋ボイストレーニング教室は既成概念にとらわれないフットワークの軽いボイトレ教室である」という内容を書くつもりはありません。

上に書いた税理士さんのブログで「税理士事務所らしい」という言葉がありましたが、これをボイトレに置き換えて考えてみたいと思います。

つまり「ボイストレーニングらしい練習・光景」は形骸化している面があるのではないか?その既成概念にとらわれない事こそボイトレ成功への近道ではないか?という事について書いてみたいと思います。

お付き合い下さい。


ボイストレーニングらしい練習・光景とは?

さて、ボイストレーニングらしい練習・光景というと、僕は「先生がキーボードを弾き、生徒は良い姿勢で立って発声している」というレッスン風景を思い浮かべます。

そのこと自体が良いか悪いかは別として、僕が考える一番の問題は「そんな”ボイストレーニングらしいレッスン”で救われなかった人、声の悩みを持ち続ける人がたくさんいる」という事実です。

世の中でボイトレのレッスンに通う人はたくさんいますが、その成功率は「百発百中」には程遠いことでしょう。いやむしろほとんどの人は声の悩みを解決出来ずにいるのではないでしょうか?そして「才能がないから」とか「センスがない」という事で(生徒も先生も)片付けてしまっているように感じます。

 

「良い姿勢」は必要ですか?

「良い声=良い姿勢」・・・この”思い込み”は根強く残っています。これは僕自身がレッスンをしていて感じる事です。

ほとんどの人はまず「姿勢を正す」ことから発声を始めようとします。そしてその傾向は、これまでにボイストレーニングを受けた事のある人の方が顕著です。(つまり「良い声=良い姿勢」が刷り込まれているのです)

このブログでも何度か書いてきましたが、決して「良い声=良い姿勢」ではありません。むしろ過剰に姿勢を意識する事は「腹式呼吸」や「呼吸に頼る発声」に直結し、いわば害ですらあります。

 

「キーボード」は必要ですか?

ボイトレのレッスンではキーボードを使う事が当たり前です。生徒さんが出している音程を確認しながらレッスンを進めていかなければならないからです。

しかし、もし僕に絶対音感があって意図した音程を確実に声として出す事が出来るなら、僕はキーボードを使わないかもしれません。生徒さんは「先生の発する声」を(トーンや音程も含めて)模倣して発声する方が理想的なレッスンだと思うからです。

また、キーボードを使わないボイストレーニングにもとても有効なものもたくさんあります。(動物の泣き声、奇声の練習など)

キーボードは万能ではありません。鍵盤と鍵盤の中間の音(微分音程)も存在します。つまり「キーボードでは出せない音」もあるという事です。

ピアノやキーボードの、いわゆる「鍵盤楽器」は、”極めて機械的な楽器”だと考えて良いと思います。ギターやバイオリンなどの弦楽器と違い、鍵盤楽器の音程の最小単位は「半音」という”極めて大まかな”ものです。一方、人の声は無限の音程を持っています。そんな鍵盤楽器だけで人の声の問題を全て解決しようとする方が無理な事でしょう。

 

「良い発声」「良い声」は必要ですか?

「良い発声で」「良い声で」・・・ボイトレのレッスンの既成概念の一つですが、これはあまりにも”主観的すぎる”と感じます。

例えば、喉の位置の高い潰れたような声は「喉声」と呼ばれてボイトレの現場では嫌われていますが、実はそんな声には高い訓練価値があります。また、歪んだ声(ガム声)とて同じことです。

レッスンの中に「美的な主観」が入り込んでしまうと、練習するための声すら限定してしまう事になり、大変勿体ない結果となります。

百歩譲って、歌の中では喉声やガム声を一音も発しなかったとしても、レッスンや練習では積極的に取り入れるべきです。

ボイストレーニングは「喉の機能回復」のために行なうものです。レッスンで出している声が美しいかどうかは一切関係ありません。意識するべき事は「訓練価値があるか否か」の一点のみです。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

「ボイストレーニングらしい」ことの代表として「良い姿勢」「キーボード」「良い声」を挙げてみましたが、他にも色々と思い浮かぶと思います。

冒頭で書きましたが、上記のような既成概念の中でのレッスンで「喉の悩みから救われた人」が、一体どれくらいいるのか?という事が大切だと思います。

決して、そう多くはいないはずです。

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以上、ご精読ありがとうございました。

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