声は喉の中で起きていることの鏡。出てくる声で、声の音色ですべてを判断する

突然、ボイトレとは全く関係のない話から始めて恐縮ですが・・・

石焼ビビンバ!美味しいですね!

アツアツでテーブルに運ばれてきて「熱いのでお気をつけください」とアドバイスされて、器とご飯との間にスプーンを滑り込ませると、底の方からはキツネ色の”お焦げ”が顔を出します。想像しただけでお腹がグーっと鳴りそうです!

先日、昔のテレビ番組の動画をYouTubeで見ていたら「石焼ビビンバ修行」の動画を見つけました。

その中で「石焼ビビンバの達人」と呼ばれる人が出てきて、その作り方を解説していました。

あれは結構作るのが難しい食べ物ですよね!

その達人も語っていましたが、石焼ビビンバの魅力は何と言ってもあの香ばしい”お焦げ”にあります。けれど一度ご飯をめくってみない事には”お焦げ”がちゃんと出来ているのか分かりませんね。けれどご飯をめくってしまったら、もうお客さんに出す事は出来ず商品にはなりません。(僕たちは自分でご飯をめくって、中から”お焦げ”が現れるのを楽しみにしているのですから)

では、石焼ビビンバの達人はどうやってご飯の底に上手く”お焦げ”が出来ているか判断するのかと言いますと・・・

火にかけた器に耳を近づけて”パチパチ”というご飯が焦げる僅かなな音を聞いて、底のお焦げの状態を想像するそうです。つまり出てきた音から、器の中で起こっていることを判断するわけです。

 

まあ、幾分こじつけ気味ではありますが(笑)、ボイトレも同じことですね。

喉の中身はどう頑張っても目で見ることは出来ません。やっぱり”出てきた音から”、喉の中で起こっている状態を想像するより仕方がありません。

例えば7種の声を出して喉の筋肉を鍛えるアンザッツトレーニングは、その最たる例です。

アンザッツ1番を出している時の喉の状態はこんな風、2番ではこんな状態・・・

そもそもボイストレーニングそのものが、”出てきた音から判断する”という根本的な前提に基づいているものなのですね。

さらに言えば、17世紀、ボイストレーニング隆盛期の時代には出てきた音から判断する”傾向は今よりずっと強かったのではないでしょうか?

今でこそ、僕たちは(ボイストレーナーも生徒さんも)喉の機能についてたくさんの知識を簡単に手に入れることが出来ます。難しい筋肉の動きも解明されて、その仕組みや名称もスマホを触れば簡単に知ることが出来ます。

そう考えると、本当に何もなかった時代、17世紀に今と同じレベルの声の訓練が行われていたことにはビックリします!

では仮に喉の中身が手に取るように分かって、なおかつその筋肉に直接手を加えられる時代がきたとしても・・・

僕たちボイストレーナーは、やっぱり生徒さんの声に耳をそばだてて聴いているのだと思います。

出てきた音から判断する”・・・ボイストレーニングが行なわれる限り、ずっと変わらない大前提です。

筋肉の名前や仕組みに関する知識も、直接的には誰の声を変えることは出来ないのですから。

 

最後にフースラーのこの言葉で、このブログを締めくくりたいと思います。

「まず聞く、それから知る」

 

以上、ご精読ありがとうございました。

筆者のプロフィール、ボイトレへの考え

PAGE TOP