好みではないジャンル・歌手の曲を歌う ~ボイトレとしての訓練価値は高い~

音楽の趣味嗜好は、本当に人それぞれですね。

男性だからとか女性だからとか、年代だとか、そういった条件よりも育ってきた環境によって音楽的嗜好は形作られていくものだと思います。

特に小さい頃聴いた音楽の影響は大きいと思います。僕も、幼稚園の頃に聴いた曲は今でも大好きです。その曲を聴くと不思議にあの頃の光景がまざまざと浮かんできますね!

皆さんがボイトレをする目的は「好きな歌手の曲を歌えるようになりたい」だと思いますが、「それほど好きではないジャンル・歌手の曲を歌ってみる」事は、意外に良い練習になると思います。

とはいえ、好みではないジャンルの音楽を聴いたり覚えたりすることは、テンションの上がらない(人によっては苦痛を伴う)事でもあるので、お試し程度に!

今回は「好みではジャンルの歌」を歌う事、それによって考えらえる訓練価値について書いてみたいと思います。

お付き合い下さい。


好きなジャンルの歌ばかりだと使うテクニックが限られてくる

同じジャンル・歌手の曲ばかり歌っていると「使うテクニックが限定されてくる」事は簡単に想像できます。

一人の歌手のコピーであれば、なおさら同じようなトーン・同じような歌いまわししか練習出来ないかもしれません。

また、特定のジャンルの中にも特定のテクニックや歌いまわしの「歌唱マナー」のようなものがあるので、ジャンルに拘らずに幅広くコピーした方が、ボイストレーニングとして考えても随分差が出てくると思います。

ジャンルによる歌唱マナーの例を挙げてみると・・・(不勉強なジャンルについては、あくまで僕の印象で書かせてもらいます)

  • ロック・・・ミックスボイスや歪み声が必須であり、音域は高め、喉の位置も高い
  • オペラ・・・クリアーな声、喉の位置は低い
  • 演 歌・・・地声と裏声を繋がず「あえてひっくり返す」、細かいこぶし回し

仮にオペラばかりコピーしている人(そんな人がいるのかどうかはともかく)は、「高い位置の喉」や「歪み声」に関しては積極的に身に付けない可能性があるので、喉の自由度に制限がかかっている状態だと思います。

もし、ロックと演歌を両方歌えたなら、地声と裏声を「繋ぐこと」も「繋がない」事も意図的に出来るという事なので、とても高い喉の自在性を持っているといえるでしょう。

歌手単位ではもちろん、ジャンル単位での歌唱マナーのバリエーションをたくさん持っている人の方が喉の自在性が高い事は間違いありません。

また、ジャンルを超えた歌唱マナーを身に付けようと努力する事は、ボイストレーニングを飛躍的に推し進めてくれるのではないでしょうか。

地声の太さ豊かさを聴かせる尾崎紀世彦と、裏声の魅力で知られるフィリップベイリー(アースウインド&ファイヤー)の両方を歌えたなら素晴らしい事ですね! ジャンルとして分けるとフィリップベイリーは「ソウル・ファンク」の歌手ですが、尾崎紀世彦は「昭和歌謡」となるでしょうか? この「昭和歌謡」には、彼のように「豊かな地声での圧倒的な声量」を売りにする歌手が何人もいます。つまり「昭和歌謡」を歌おうとする事は、このジャンルの一つの特徴である「地声・チェストボイス」の練習をする事にもなっていると思います。

 

未知のテクニック・歌いまわしが体験できる

自分が好きなジャンルには「自分の好みの声のトーン・歌いまわし」がたくさん使われているのでしょう。

だからこそ本能的に「好きだ・心地よい」と感じるのだと思います。

逆にいえば僕たちは、無意識にも意識的にも「好みのジャンルの声ばかり」日常的にたくさん使ってしまっている可能性もあります。

そう考えると、好みではないジャンルの歌をコピーする事は、ボイトレの見地からとても有益だと思います。

「嫌いなジャンル」には「自分が出したくない声のトーン」がたくさん詰まっているのかもしれません。だから「嫌い」なのでしょう。「好みではない、むしろ嫌いなジャンル」の中で当たり前のように使われている声のトーンや歌いまわしこそ積極的に模倣してみるべきなのかもしれません。このことはボイストレーニングの大切な概念である「未使用の筋肉を目覚めさせる」ことに合致しています。

「嫌いなジャンル」を無理に好きになる必要はありませんよ!あくまでもボイトレ的価値としての話なので・・・僕にもよくわかります。「嫌いなものは嫌い!」で当たり前ですから!(笑)

 

まとめ

好みではない歌手・ジャンルには、自分にとって訓練価値の高い要素がたくさん詰まっていそうです。

僕も、次回カラオケに行った時には、そういう曲を積極的に歌ってみたいと思います。

何か発見があれば、また記事にしていきたいと思います。

「絶対に好きになれない歌手リスト」を作って、片っ端からカラオケで歌ってみると面白いかもしれません!もちろんその歌手に成り切って、とことん模倣して歌うのです!自分に欠けている声の要素や歌いまわしが見つかる可能性はありますね!(笑)

 

以上、ご精読ありがとうございました。

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