都会に住む人のボイトレ ~大きな声が出せない!アンザッツをどうするか?~

ボイストレーニングは、例えばドラムやピアノと比べると「練習がしやすい」という利点があります。

何しろ持ち運ぶものは何も必要ない上に、割とどこででも練習可能です。

僕の場合は、家にヤマハの簡易防音室を置いている上に、車の中でも練習が出来るので「練習環境に困る」という経験はあまりありません。

しかし、生徒さんからは「練習環境」に関する相談を度々受けていることも事実です。むしろ、仕事をしながらボイトレを続けていくには「練習環境の問題」は切実でしょう。朝早くに出勤して帰宅は夜遅く、都会のマンション住まいだと練習メニューにも工夫が必要でしょう。

さて、今回の記事はそんな「練習環境に悩む人」「大きな声が出せない環境の人」がボイトレを続けるためには?その練習メニューは?というテーマで書いていこうと思います。

お付き合い下さい。


小さな声で出来る練習各種

小さな声で出来る練習もたくさんあるので、取り敢えずそういうものを中心にやっていくと良いでしょう。

例えば「裏声の純化」・・・ボイトレの基本である「声区分離」のために、真っ先に取り組む必要のある練習です。(息をたくさん漏らしながら”フ~”と裏声を出します。)

それから「シュナルの練習」・・・低い地声のさらに低い声を出すとブツブツと”天ぷらを揚げる音のような”極低音(シュナル)が出ると思います。文字で表すと「あ”~」でしょうか。この練習は地声に「張り」や「響き」を与える効果があります。

また「フラジオレットの練習」・・・上で書いた「シュナル」を”吸気発声”で、喉の奥の上の方に移行させるようにすると”笛の音のような”極高音が出る事があります。この練習には高音の声域を伸ばしたり、高音発声そのものをサポートしたりする効果があります。

ある生徒さんは「ドライヤーで髪を乾かしながら裏声を出している」そうです。そんなちょっとした裏声の練習でも意外に効果があります。

 

アンザッツをどうやっていくか?

アンザッツは「出来るだけ声量を上げて」取り組んでもらいたい練習の一つです。

「意図した声区(裏声・地声)で」「意図した声色で」「バリバリと雑音が入らない」程度に”最大限の声量で”練習する事がベストですが、難しければ抑えた声量で行なっても効果はあります。

ただし、時々は可能な限り大きな声でやる方が良いでしょう。

アンザッツは「喉を吊る筋肉の強化」が目的ですが、もちろん「声区分離」や「声区強化」の副次的な効果も望めます。そのためには「意図した声区・音色で、出来るだけ強く」発声する事が望ましいです。

 

奇声やガムも時々やりましょう

時々は「奇声の練習」も行なってほしいです。難しく考える必要はないので、とにかく「野性的に動物的に叫ぶ」機会を作り、喉の未使用筋を目覚めさせる事が必要です。奇声練習はさすがに家では難しいでしょう!カラオケか練習スタジオ、もしくは人里離れた山奥のような環境で声を出せる時は、是非試してみて下さい。(カラオケでも隣の部屋から訝られるかもしれませんね!笑)

それから、歪み声(ガム声)の練習も行いましょう。咳ばらいを段々大きくしていく感覚で声を歪ませていきますが、喉に違和感があるようならひとまず中止して、また数か月後に再チャレンジしてください。(ボイトレが進んでくると、不思議に違和感なく歪ませられると思います)

7種のアンザッツのうち、喉を機能回復する効果が一番高いのは「アンザッツ5番」です。甲高い裏声で「ギャア~~」と奇声を発すると、声のトーンとしてはアンザッツ5番(+歪み)っぽくなるのではないでしょうか? やはり奇声の練習をやらない手はないですよ!

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

小さな声ででも可能な練習、またアンザッツへの取り組み方、そして時々は行なってほしい奇声やガム練習について書いてきました。

とはいえ、やはり「時々は大声を出す」ことは、絶対避けては通れないでしょう。

歌うにしても、演じるにしても、話すにしても・・・より豊かな声量を得ることは、最も分かり易い形での「ボイトレの成果」です。コミュニケーションの道具としての「声」がより有効に使われるためには「声量がある」事は欠かせない要素です。

普段の声量を抑えての練習のうっ憤を晴らすように!(笑)、時どき大声を出したり叫んだりしてみてください。

 

以上、ご精読ありがとうございました。

筆者のプロフィール、ボイトレへの考え

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