カメの如き時間のかかるボイトレ けれど「好き」でさえあれば山頂へ届く

もしもし かめよ かめさんよ
せかいのうちで おまえほど
あゆみの のろい ものはない
どうして そんなに のろいのか

ご存知、童謡「うさぎとカメ」の一節です。

うさぎとカメが山の頂上までかけっこをして、うさぎがカメを遥かにリードして山頂の寸前まで行くのですが、うさぎは中々追いついてこないカメに油断して居眠りをしてしまいます。そのすきにカメは見事うさぎよりはやく山頂にたどりつきました・・・

有名な物語ですね。

さて、ボイストレーニングを正しい手順で行なって、喉の機能回復を試みたなら「6年~10年」かかると言われています。

そういう意味ではボイトレ学習者は「カメ」の役割を強いられているとも言えます(笑)

この記事では、童謡「うさぎとカメ」になぞらえて、色々と書いてみたいと思います。

お付き合い下さい。


ボイストレーニングは時間がかかる

「声が自由になるまでには6年~10年」・・・

この年月をどう捉えるかは人それぞれだと思いますが、一般的な習い事のイメージからすると「長くかかる」と捉える人が多いでしょうか?

僕も最初にこの年月を知った時は「えっ!そんなにかかるの?」と、少々ひるみました(笑)

しかも「6年~10年」は額面通りに捉えるべき、つまり「早くて6年」という意味だと知った時は、さらにビビりました(笑)

そして、こうも考えました。「完全な初心者の人は6年~10年かかるだろうけど、僕は、かりそめにもずっと歌ってきた人間だ!3年で何とかなる!」と。

・・・しかし、練習すればするほど「やっぱり6年~10年かかりそうだ」と思い始めています・・・

一方では「一週間で歌える」「明日から良い声が手に入る」といった謳い文句のボイトレメソッドもあります。

そういう短期間習得を目指すメソッドに比べると、僕たちがやっている事は正に「かめの如き歩み」と言えるでしょう。

僕はレッスンでは「ボイトレには時間がかかります!」と連呼しています。この言葉によってやる気を失う人がいるかも?という不安もありますが、それ以上に事実を知ってもらう事を優先しています。

 

ボイストレーニングは才能の影響を受けない

ボイストレーニングによって喉の機能回復を目指す事、良い声を手に入れる事は、才能の影響を受けません。

「広い音域の声が出る」「高音が出る」「声量がある」・・・こういった、純粋に「声」の機能的な面は、誰でも伸ばす事が出来ます。

その理由は、ボイトレとは「上達させる」というよりは、「喉の機能を本来の状態に戻す」という考え方の方が正しいからです。

「上達させる」目的なら「伸びる人・伸びない人」がいるでしょうが、「本来の状態に戻す」目的なら、正しい手順さえ踏めば「誰にでも可能」という事になります。

そして、ピアノやバイオリンのように幼少の頃から始めておかないと!という事もないので、ボイトレにとって「いつからでもスタート出来る」というキャッチコピーは誇大広告ではありません。

「喉の機能回復」の先にある「上手に歌うこと」・・・「歌の上手さ」は、ほとんどが「喉の機能性」の問題です。歌にとって最も重要な要素は「ちゃんと鳴る楽器を手に入れること=声が自由に出せる事」です。これが出来ないと「上手に歌うことは、ほぼ諦めなければなりません。

 

「好き」でさえあれば大丈夫です!

「うさぎとカメ」に登場するカメ、とても苦労して山頂までたどりついたと思います。

このカメは決して「歩く事」が嫌いであったり苦痛であったりしたわけではないのでしょう(笑)

いくらうさぎに挑発されたとはいえ、歩く事自体が嫌いであれば登頂する事は難しかったはずです。

ボイトレも同じです。

歌ったり話したり、演じたり叫んだり・・・声を使って何かをする事が「好き」でさえあれば、長くかかるボイトレ生活もそれほど苦にはならないでしょう。

「声を出す事が好き」でさえあれば、苦痛でさえなければ、きっとゴールまでたどり着けると思いますよ!

普段の社会生活では声を抑圧している人が本当に多いです。そして「レッスンで大声を出す事が楽しい!」と言ってくれる生徒さんも多いです。発声が楽しければ、毎日少しづつ練習する事も可能だと思います。

 

まとめ

ボイトレはカメのような歩みだと思ってもらって間違いないです!

今日練習したことが、明日の声に影響を与えるなんて事はほぼありません。

良くて3か月後の成果として現れるレベルです。

しかし誰にでも効果がある訓練は確かに存在するので「声を出す事が好き」でさえあれば、ゆっくりとした歩みでも必ず少しづつ山を登っていけます。

そして、最後はきっと山頂で喜びの旗を振る事が出来ますよ!

 

以上、ご精読ありがとうございました。

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