【高音発声】地声の重りを外す・裏声に吊られる・裏声に覆われる

後払いオンラインレッスンについて

「高い声で歌う」・・・ボイストレーニングで最も多い要望の一つです。

確かに、ポップスやロックのジャンルの曲は、時代と共に日増しにキーが高くなっているようにさえ感じられます。

「高い声で歌う事」は「ギターを速く弾く事」と同じように、それ自体が音楽の良し悪しを決めるものではありませんが、音楽を彩る「アイテム」の一つとしては、もちろん魅力的なものです。

しかし、特にボイトレ初心者の方にとって高音で安定して歌う事は、最も難しい事の一つではないでしょうか?

また難易度が高いからこそ、多くの人の憧れの対象となるのでしょう。

さて、この記事では「高音発声」をサポートするための「視覚的イメージ」について色々と書いてみたいと思います。

本当の意味での高音発声は、ボイストレーニングが相当に進み、喉の機能が充分に回復されてこそ可能になります。ひょっとすると、もうその時点ではこれから書く視覚的イメージのサポートは必要なく、自由自在に高音を発声出来ているかもしれません。

※この記事は多分に、僕の主観的・ニュアンス重視的な内容となります。ご了承下さい。

お付き合い下さい。


「地声の重りを外す」イメージ

声は「地声」と「裏声」から成り立っている事は皆さんご存知の通りです。

そして、とてもとてもシンプルに書くと「低い声=地声優勢」「高い声=裏声優勢」であるとも言えます。

つまり、地声の領域にジッと居座っていたのでは高音発声は難しい事になります。

そこで、高い声が出しにくい人は「地声の足かせが外せていない」「地声に引っ張られている」「地声の重りが外せていない」というイメージを持ってはどうでしょうか?

つまり、ある一定の音域(喚声点の少し下、シ辺り)くらいからは、意識的に地声を出す感覚を緩めて、裏声の感覚へ移行していく事が必要です。

その時にいつまでも地声感が優勢に働いていると、いわゆる「ベルティング」と呼ばれる「重い高音発声」となってしまいます。

ボイトレ初期段階においては、まず「高くなるほどに軽くする事」を目指す方が高音発声の感覚は掴みやすいと思います。

ベルティング自体は歌唱テクニックの一つであり、間違った発声ではありませんが、あくまでも「喉の高度な機能」を前提として発声可能となるものです。ボイトレのスタート時点で健康的な「ベルティング」発声をする事は不可能だと思います。

ボイトレのレッスンでは「ベルティングしないように!」「ベルトになってるよ!」という言い方をしますが、この場合の「ベルティング・ベルト」とは否定的な意味、つまり「地声の張り上げ」の意味で使われています。一方、健康的なベルティング発声の使い手として、日本では「松崎しげる」「布施明」「尾崎紀世彦」などが思い浮かびます。この人たちの声の魅力は、上に書いたような「地声の重り」をギリギリまで手放さないところにあります。

仮に、半音ずつ上昇する音階発声をするなら、喚声点の手前から「地声の重りを外す」ように、あくまでも軽く裏声へと移行してみてください。

 

「裏声に吊られる」イメージ

「地声の重りを外す」イメージと同時に、「裏声に吊られる」イメージも持ってみてください。

半音階での上昇がスタートした時点では、まだ「地声の重りを持ったまま、裏声に吊られている」イメージです。

そして、喚声点の手前で「パッと」「地声の重り」を手放して、「裏声に吊られている」だけのイメージに変えて下さい。

どうでしょう?スムーズに裏声に移行出来たでしょうか?

高音発声のみならず、全ての音域に「裏声」の力は必ず必要なのだという認識を持って下さい。「ヘヴィーに歌いたい」「太い声で歌いたい」・・・全て裏声の力を借りずには不可能な事です。

 

「裏声に覆われる」イメージ

もう一つ持ってほしいのは「声全体が裏声に覆われている」ようなイメージです。

そうすると、半音ずつ上昇する時はかなり低い音程でも「裏声が混ざった」ようなイメージになると思います。

このイメージは喚声点での地声と裏声の繋ぎをサポートしてくれるはずです。

このイメージは、ボイトレの三つのプロセス「分離・強化・融合」のうち、初心者が一番時間をかけるべき「分離」のイメージとは大きく矛盾します。「声区を分離させる」とは、地声と裏声それぞれ機能的にも声のトーン的にも完全に文字通り「分離」させることです。なので、上の「裏声に覆われる」イメージはあくまでも「高音発声の視覚的イメージ」以外のなにものでもないと理解してください。

ボイトレが進めば進むほど、自然に裏声と地声が融合した状態が作れてくるほどに、地声そのもののトーンも変化してきます。僕の感覚では「地声にも、裏声のような軽さが加わってくる」という印象です。つまり「声全体が裏声に覆われる」感覚は、「声が融合した状態」の感覚と似ています。

 

まとめ

地声の重りを云々・・・等の抽象的な表現はボイトレにおいてはあまり推奨されません。

しかし、ボイトレ初期段階で高音発声のイメージを言葉にすると上に書いたような表現になります。

また「地声の重りを外す」という視覚的イメージは、これからボイトレを続けて喉の機能回復が進んだ状態で幅広い音域を歌う時にも、必ず必要になってくると思います。

この記事で用いた表現は、あくまでも僕の主観的な高音発声のイメージですが、読んで頂いたどなたかの助けになれば幸いです。

 

後払いオンラインレッスン開講中!お気軽にお問合せください。

 

以上、ご精読ありがとうございました。

筆者のプロフィール、ボイトレへの考え

PAGE TOP