「過去の自分の声」と今の声を比べてみたい衝動。それはボイトレの証。保管上手な人は凄い!偉い!

誰にとっても4月は節目となる時期です。入学や就職など、新しい環境に身をおく人も多いことでしょう。

僕は4月独特の”匂い”のようなものが好きです。少し湿り気を帯びたように生暖かい、あの独特の空気が大好きなんです。

その時感じていた空気は、僕たちを瞬時にその時代へ引き戻してくれますね。そういえば、音楽もそうです。誰にでも身に覚えがあるでしょう、「あの曲聴いたら、あの頃のこと思い出すわあ」と。音楽の持つ不思議な力ですね。

先日ちょっと用事があって、ある大学のキャンパスに足を踏み入れました。新入生たちが希望に満ちた表情で学内を歩いている姿を見ると、30年前の自分を思い出します。

さて、僕が大学時代に属していた音楽サークルに、とても”保管上手な”男がおりました。クラブの演奏会や行事となると、彼はいつもカメラを手にやってきてくれます。そして、演奏風景やその他のスナップ写真、また宴会の様子などをカメラに収めては後日、皆に配ってくれていました。(当時はアナログカメラだったので現像も大変だったことでしょう。その費用は皆で支払っていました。)

昨年の年末に僕は部屋の大掃除をやりましたが、その時にもたくさんの大学時代の写真が出てまいりました。そのほとんどは、上述の”保管上手な”彼の手によるものだったと思います。大掃除の手を止めてそれらの写真を眺めていると、とても懐かしい気分に浸りました。それもこれも彼のおかげだということですね。また彼は過去の写真を画像ファイルに変換してアーカイブ化し、クラブの同窓生がいつでもネット上で閲覧できるように画策している、ということです。何とも頼りになる男です!

さて、そんな彼は写真ばかりではなく、クラブの定期演奏会などの音源の記録もマメにやってくれる人でした。当時はスマホなんてありませんので、ライブを録音するとなるとちょっとした手間がかかりました。媒体はおそらくカセットテープだったと記憶しています。とにかく、彼が録音してくれたライブの音源をいくつも頂戴しました。(もっとも、当時の僕の場合、その音源がボーカルの反省用に使われることはありませんでしたが・・・)

僕は今でこそほとんどのライブを録音して聴きかえし反省材料としていますが、当時の僕はそんな思考を一ミリたりとも持ち合わせていませんでした。また、今の僕はライブを録音しているといっても、スマホで録音して一度や二度聴きかえしてはそのまま放っておく、そしてスマホの容量にいよいよ余裕がなくなってきたら、慌てて過去の録音を古い順に消していく・・・こういった、行き当たりばったりな感じですので、上述の彼のような”アーカイブ化”には程遠い有様です。

ボイトレをもう何年もやっていると「最近、声が変わった」という嬉しい評価をライブを聴いてくれたお客さんからいただくこともあります。そんな評価はボイトレ学習者にとってはこの上なく嬉しいものです。「ああ、ボイトレし続けて良かった!」と、心底喜びでいっぱいになります。

またそんな時は「過去の僕の声と、いったいどれほど違ってきているのだろう」と、昔の自分の声と比較してみたくなることもあります。過去の自分の声、それもずっと昔の自分の声と比べてどうなのか?声量も音圧も増しているだろうし、もちろん音程も良くなっているだろう・・・それに、30年前の声より今の声の方が若々しく張りがあったなら、凄いことだな!とか・・・

けれど、僕の手元には30年前の僕の声の記録は残っていません。上述の彼が録ってくれたカセットテープももうありません。もうカセットテープなんて聴けないだろうと、処分してしまったのです。

ああ!僕が彼のように”保管上手”なら、カセットテープをデジタル変換しておいただろうに!

やっぱりマメな人は凄いですね!偉いですね!

 

以上、ご精読ありがとうございました。

筆者のプロフィール、ボイトレへの考え

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