ボイトレの練習場所の悩み・・・例えばドラマーやピアニスト、管楽器奏者の悩みに比べたらはるかに”マシ”だとは思います。ボイトレは、出る音量もドラムなどに比べるとはるかに小さく、楽器の持ち運びも必要ないのですから。
けれど、もちろん相応の悩みはボイトレ学習者にもあるもので、”大声で練習できない”ジレンマを抱えている人も多いのではないでしょうか?(生活スタイルによって、夜中しか練習出来ない人たちの悩みは深刻です)
裏声の純化(息漏れの裏声)など、小声でも出来る練習もあるにはありますが、それだけではとても限定的な訓練に留まってしまいます。
アンザッツなどの”音量を必要とする練習”に苦労している人は、とても多いのではないでしょうか?
フースラーメソードの根幹ともいえる「アンザッツ」の訓練は、小声ではあまり意味がありません。アンザッツは「裏声・地声」という”声区”と声のキャラクターを意識して発声し、それぞれを強化する目的が含まれています。そしてアンザッツトレーニングのそもそもの目的である「喉を吊る筋肉を鍛える」という点からも、可能な限り大きな音量で行なうべきものです。
さて、僕は自分自身のトレーニングを車の中で行なう機会も多いです。
この記事では「車でのボイトレ」という内容で書き進めてみたいと思います。
お付き合いください。
車の中は集中できる空間
僕は自宅に簡易防音室を取り付けていますが、敢えて車で出かけて練習することも多いです。家には色々と目移りする誘惑があり、車での練習はむしろ集中できます。
コンビニでコーヒーを買って、迷惑にならない場所に停車して・・・快適なボイトレ空間が一瞬にして出来上がります!
車中は響きが良く、ボイトレに適している
車で歌を歌うと”気持ち良い”と感じた経験はありませんか?
僕は車中の響きは歌に適していると思います。
車は天井も低く、適度な”狭さ”であり、自分の声をじっくり聴くことが出来ます。
ボイトレの自主練習の質を高めるには「いかに自分の声を良く聴いて、求める声を純度高く出せるか」にかかっています。
そういう点で車の中は、とても良い音響空間だといえます。
案外、音漏れする
しかし、気を付けてもらいたいのは「音漏れ」です。
車を運転しながら気持ちよさそうに歌っている人の声が、車の外にまで聴こえていることがあります。
特にアンザッツなどの練習は、とても「大声」になると思います。相当な音量が車外に漏れていると考えた方がよいでしょう。
冒頭でも書いたように、アンザッツは大きな音量で(もちろん求めた音質を守って)発声できた方が良いので「車外にも漏れないようなアンザッツ」は”まだまだ”であるといえるでしょう。
停車場所にも注意
練習をするために停車する場所にも気を配りたいものです。
「周囲の迷惑になる」「通行の邪魔になる」のを避けることはもちろん、防犯上”あやしい”と思われそうな場所は避けた方が良いでしょう。
例えば「車中でフルートを持っている」なら”ああ、フルートを練習しているのだな!”と、一目瞭然ですが、ボイトレに道具は要りません。周囲から見ると”一見、何をしているのかわからない”ボイトレは、かなりの怪しさなのかもしれません。
僕は一時、小学校の通学路にある公園の脇に停車して練習していたことがありますが、今は他の場所に変えています。車の中でボイトレしている人なんて、周囲の人から見たら”変な人”に見えるでしょうから! 笑
まとめ
いかがでしたでしょうか?
僕自身、練習場所として車の中はとても重宝していますが、上に書いたように停車場所など注意すべき点もあります。
ボイトレをしていると感覚が麻痺してきて、アンザッツなどの”素っ頓狂な声”も当たり前のように感じてきますが、周囲からみると相当”異様に”聴こえるはずです。
車中の音は案外漏れています!
車の中での練習には細心の注意を払いたいものです。
以上、ご精読ありがとうございました。