効果のあるボイトレを選ぶ判断力。あなたが正しくプロ歌手が間違っていることもある

今の時代は、知りたい事があればキーワードで検索する事で、ほとんどの情報が手に入ります。

昔なら、本屋さんや図書館に行ったり、また人に聞いたりしないと分からなかった事も検索エンジンを使って探せば、見つからない情報はないと言えるでしょう。

さて、情報には「正解のある情報」と「正解かどうか分からない情報」の、2種類があると思います。

例えば「最大の哺乳類」を知りたいと思います、検索エンジンで調べると「シロナガスクジラ」であるという事が瞬時に分かります。そしてこの答えには「最大の哺乳類は、本当にシロナガスクジラだろうか?」と疑う余地はほとんどないでしょう。ほぼ100%正解なのですから。

一方、「ボイストレーニングに腹式呼吸は必要か?」という疑問をもち、同じく検索エンジンで調べると「必要である」「必要ない」という、二つの答えが見つかります。どちらの答えが検索ページの上位に表示されたかどうかの問題ではなく、僕たちはこの二つのうちのどちらが正解かを、自分で判断しなければなりません。

検索エンジンにヒットするホームページなりブログなりの執筆者は、一人の例外なく自分の理論・考えが正しいと信じています。(僕とて同じです)そして、当然の事ながらその文章には「説得力」があります。

特にボイトレという分野は、喉という「動きを見る事のできない器官」を扱うものなので、二つの相反する考えが両方とも「説得力に満ちて」ネット上に溢れている、実に厄介なジャンルなのではないかと思います。

大人でも子供でも、都会にいようが郊外にいようが、誰にでも平等に情報が開示されている事がネットの魅力です。

ボイトレに関しても同じで、「ミリオンセラーの有名歌手」でも「一介のアマチュアボイトレ学習者」でも、同じ分量のボイトレメソッド情報が得られる世の中です。

また言い換えれば「誰にでも平等に間違った選択をする可能性がある」、そんな世の中であるともいえます。

この記事では、僕が一人の「かつて有名だった歌手のボイトレ風景」を見たことで感じたことについて書いてみたいと思います。

お付き合い下さい。


昔は「質の良いボイトレ」は、有名歌手のためのものだったのでしょうか?

例えば1980年代、アマチュアのボイトレ学習者が、たくさんあるボイストレーニングメソッドの中から「正しい方法」を選ぶことはとても難しかったのではないでしょうか?

音楽界に人脈を持たない人にとっては、ボイトレメソッドを選定する場は「本屋さん」「街の看板」「電話帳」くらいのものだったでしょうか?さらには「メソッドの根拠」を知ることなどほぼ不可能だったのではないでしょうか?

アマチュアにとっては「世の中に広く普及している方法」を「正解」とする以外に、ほとんど道は無かったといっても言い過ぎではないと思います。

一方、有名歌手であれば「音楽界の伝手(つて)」「他の有名歌手からの紹介」といったアマチュアでは不可能な方向からの情報収集も可能でしょう。海外在住のコーチに教えを乞うことも可能なはずです。少なくともアマチュアシンガーよりは「正しい方法にたどり着く可能性は高い」ことは間違いないでしょう。

とはいえ、実際には昔から多くの有名歌手は加齢とともに声を劣化させています。ボイトレ界の「正しい情報の絶対量」は、今よりむしろ少なかったと思われます。

 

現代は全ての人に平等に情報が開かれています

では、この2020年へと向かう現代はどうでしょうか?

ネット上には多くの正しい情報が開示されています。本当に正しい事を伝えようとする人・その人に学んだ人たちなどが「こんな事まで無料で教えてしまって良いの?」と思うような、ボイストレーニングの根幹まで惜しげもなく情報発信してくれています。

そしていうまでもなく、それらの情報はプロ歌手であれアマチュアシンガーであれ、ツアーで何億稼ごうが働きながらボイトレを続けていようが、全ての人に平等に享受し得るものです。

現代では、正しい方法を選択する・享受できるか否かは、その人の「判断力=見識」にのみ委ねられています。

 

ある有名歌手のボイトレ風景を見て

僕はyoutubeで、あるプロ歌手のボイトレ風景を見た事があります。

僕はその動画をみて、愕然とショックを受けました。

彼は自宅の居間のソファに座ってボイストレーニングを受けていました。

ボイストレーナーから「リップロールをもう少し続けましょう、その時に口角が下がっているのが良くありません」と指示されて、自分の親指と人差し指で口角を上げた状態を保ちながら「ブルブルブルブル~」とリップロールをやっていました。

彼はかつての「並ぶものなき素晴らしい高音」を失っていましたが、再起をかけてボイストレーニングに一生懸命取り組んでいる動画でした。

しかし残念ながら、彼のやっているボイストレーニングは間違っているのです。彼はかつて「天才」と呼ばれたシンガーだったので、全盛期にはボイトレをやる必要がなかったのかもしれません。彼には(もしくは彼を支える人たちには)、正しいボイストレーニングを選択する「判断力=見識」がない事がとても悲しく映りました。

優れた見識さえあれば、有名歌手に勝る声を得ることが出来る時代です

上記のエピソードからも分かるように、アマチュアでボイトレを頑張っている人でも、有名歌手が知らない「正しい方法」でトレーニングする事は充分可能な時代です。

いやむしろ、天才型で今までトレーニングする必要がなかった人より、声が出ない事に悩みぬいて色々なボイトレメソッドに挫折してきた人たちの方が「判断力=見識」という点ではるかに優れているので、「正しい方法」にたどり着く可能性は圧倒的に高いともいえます。

ボイストレーニングに関していえば「○○さん(歌手の名)のような一流歌手でさえ声が劣化するのだから、私のようなアマチュアが彼より長く歌い続けられるわけがない」「△△さん(歌手の名)でさえ、あの程度の声なんだ。僕なんかがあれ以上の声を出せるはずがない」などと考える必要は全くありません。

「正しい方法」を彼らが知らず、あなたが知っている・・・そんな可能性も充分にあるのですから。

 

まとめ

いかがでしょうか?

一介のボイトレ学習者が、有名歌手を凌駕する声を獲得する・・・僕は夢物語だとは思いません。

僕たちに必要な事は、ボイストレーニングに関する「見識を磨く」ことです。そうする事で必ず正しい方法へと到達する事が出来るはずです。

今の時代、たった一人の小さな会社がネット上で何万というファンを作り、大企業を上回る成果を上げることが可能だといわれています。

ボイトレとて同じ事です。「見識の正しさ」以外は、何者をも区別する要素はありません。

 

以上、ご精読ありがとうございました。

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