ボイトレを続けるとライブ前のウォーミングアップの時間は短くなり、いつか必要なくなる?

「ライブを控えたバンドのボーカリストは、他の楽器の奏者とは全然違う緊張や不安と戦っている」というのは、僕の偏見でしょうか?

僕が初めてバンドを組んだのは高校生の時でしたが、その時のパートは「ギター」でした。もちろんそのバンドにはボーカル専任の人(楽器を持たずに歌だけ歌う人)がいたので、僕は一曲も歌うことはありません。せいぜい何曲かでコーラスをやる程度です。

高校生の時の記憶はそれほど鮮明ではないので確かなことは言えませんが、多分ギタリストだった僕は、それほど入念にウォーミングアップしなかったと思います。

生粋の「いっちょかみ(大阪弁で”ちょっと手を出してすぐ飽きる人”という意味です)」だった僕は、ギターに続きキーボード、クラシックギター、ベースなど色々やりましたが、結局自分の担当楽器を「声」に定め、今では自信を持って「僕のパートはボーカルです!」と言うことができます。

そんな僕がいつも思うことは「バンドのボーカリストは、孤独に自分の声の調子を気に掛けながらライブまでの時間を過ごさなければならない」ということです。

あなたが「満腹だと声が出にくい」タイプの人なら、本番前に他のメンバーと一緒に食事をすることを我慢しなければならないでしょう。

また、あなたが「声の準備にとても時間がかかる」タイプの人なら、リハーサルが終わっても楽屋で一人黙々とウォーミングアップしなければなりません。

・・・本当にその通りです!僕も何度もそんな経験をしてきました!リハのあと食事に行っても僕だけ飲み物しか注文しない。皆が本番前にコンビニに買い物にいくのに、僕だけ楽屋で調子の上がらない自分の喉と格闘しなければならない。・・・

僕はこれまで「ボーカリストは、ライブ直前は他の楽器の奏者と同じような行動はとれない」と考えており、もちろん今でもそう思います。

 

喉の成長とともに変わってくる「ライブ直前の過ごし方」

けれど、ボイトレを毎日続けてきた結果少しずつ、本当に少しずつ喉の自由度が上がってくるにつれて、ライブ本番前の行動も少しずつ変わってきたように思います。

まず、本番前でも(あまり満腹にならない程度なら)食事も摂れるようになってきました。

そして、本番前のウォーミングアップの時間も少し短くて済むようになったと思います。(あくまでも相対的に、です。寝不足などで調子の悪い時は、依然として長い時間のウォーミングアップが必要です)

もちろんこれからもボイトレは続けていくので、僕自身の喉の機能回復はもっともっと進んでくるはずです。(声の完成には6年~10年かかります。言い換えれば6年~10年は成長できるのです!)

なので、さらにウォーミングアップの時間は少なくなり、調子が悪い時でさえほんの少しの準備で声を整えることができるようになるはずです。いや、ひょっとすると特別なウォーミングアップなど何もしなくても、すぐに歌い始めることが可能になるかもしれません。

 

そんな時思い出すフースラーの言葉

そんな風に考えていると、フースラーが書いた「歌うことは人間の属性である」という言葉を思い出します。これはボイトレ学習者にとっては希望に満ちた夢の言葉です。何しろ、人間は「二本足で歩く」「手を使って食べる」などと同じように「歌うこと」が自然に出来る生き物である、人間は”そのように作られている”と言っているのですから!

あなたや僕の声が完全な機能回復を遂げ、めでたく”完成”の日の目を見た時は・・・きっとウォーミングアップなんか必要なくなるのではないでしょうか?

僕たちが歩いたり食べたりすることを、肉体的にも精神的にも何の準備もせずに行なっているように、「歌うこと」も特別な準備なしに行なうことがきっと出来るはずです。

そう考えると、僕はこれから続いていく自分のボイトレ生活にとてもワクワクします!

 

以上、ご精読ありがとうございました。

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